トップ
>
擬
>
なぞ
ふりがな文庫
“
擬
(
なぞ
)” の例文
……
一体
(
いつたい
)
が、
天上界
(
てんじやうかい
)
の
遊山船
(
ゆさんぶね
)
に
擬
(
なぞ
)
らへて、
丹精
(
たんせい
)
籠
(
こ
)
めました
細工
(
さいく
)
にござるで、
御斉眉
(
おかしづき
)
の
中
(
なか
)
から
天人
(
てんにん
)
のやうな
上﨟
(
じやうらう
)
御一方
(
おひとかた
)
、と
望
(
のぞ
)
んだげな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
小「
吾
(
わが
)
身不肖にして本懐を遂げずとも、
秦
(
しん
)
の
豫讓
(
よじょう
)
の故事に
擬
(
なぞ
)
らえ、この頭巾を突き破るは実父の
仇
(
あだ
)
大野の首を掻き取る心思い知れや、大野惣兵衞」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
謝肉祭の仮装に
擬
(
なぞ
)
らえた幾多の小曲から成ったものであるが、その中にはシューマンの主張と
矜持
(
きんじ
)
と、
洒落
(
しゃれ
)
と道楽気と、淡い恋と友情とが
蔵
(
かく
)
されており
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
小説家はこの若い娘が、
内々
(
ない/\
)
自分をスコツトの
描
(
か
)
いた山国のお姫様に
擬
(
なぞ
)
らへてゐるらしいのを見て取つた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
あなたは、誰かへ書いて与えた詩に、亀山城の北にある
愛宕山
(
あたごやま
)
を、
周山
(
しゅうざん
)
に
擬
(
なぞ
)
らえ、御自身を周の武王に比し、信長公を
殷
(
いん
)
の
紂王
(
ちゅうおう
)
となしたようなことはありませぬか
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
一見しては別に
仔細
(
しさい
)
もないようであるが、高時が団十郎の似顔にかかれてあるのは勿論、それをひき廻している天狗どもが、すべて求古会員に
擬
(
なぞ
)
らえてあるというのであった。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
下総の
亭南
(
ていなみ
)
、今の岡田の
国生
(
くにふ
)
村あたりが都になる訳で、今の
葛飾
(
かつしか
)
の柳橋か否か疑はしいが
檥橋
(
ふなばし
)
といふところを京の山崎に
擬
(
なぞ
)
らへ、相馬の大井津、今の大井村を京の大津に比し
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
松茸、椎茸、とび茸、おぼろ編笠、名の知れぬ、
菌
(
きのこ
)
ども。笠の形を、見物は、心のままに
擬
(
なぞ
)
らえ候え。
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
低音部の不気味な
強奏
(
フォルテ
)
、それは
冥途
(
よみじ
)
の鐘の音に
擬
(
なぞ
)
らえたものでしょう。
死の舞踏
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と申したように、
観世音
(
かんぜおん
)
にあこがるる心を、古歌に
擬
(
なぞ
)
らえたものであったかも分りませぬ。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
擬
常用漢字
中学
部首:⼿
17画
“擬”を含む語句
擬宝珠
模擬
擬寶珠
擬態
江戸児擬
擬勢
擬兵
擬装
擬物
擬音
見擬
擬似
梅擬
擬作高
擬議
擬似恋愛
比擬
模擬試験
擬古
擬古狂詩
...