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指揮
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さしず
ふりがな文庫
“
指揮
(
さしず
)” の例文
前
(
ぜん
)
の朋輩が二人、小野という例の友達が一人——これはことに朝から詰めかけて、部屋の
装飾
(
かざり
)
や、今夜の料理の
指揮
(
さしず
)
などしてくれた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
桝組
(
ますぐみ
)
も
椽配
(
たるきわ
)
りも
我
(
おれ
)
がする日には我の勝手、どこからどこまで一寸たりとも人の
指揮
(
さしず
)
は決して受けぬ、善いも悪いも一人で
背負
(
しょ
)
って立つ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
その中にやさしき顔のかの烏帽子
被
(
かぶ
)
れる
児
(
こ
)
の
払
(
はたき
)
をば、国麿の引取りて、
背後
(
うしろ
)
の
方
(
かた
)
に居て、片手を尻下りに結びたる帯にはさみて、
鷹揚
(
おうよう
)
に
指揮
(
さしず
)
するなり。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
我等儀
主家
(
しゅか
)
滅亡の後八ヶ年の間同類を集め、豪家又は大寺へ強盗に押入り、
数多
(
あまた
)
の金銀を奪い、実に悪いという悪い事は
総
(
すべ
)
て我等が
指揮
(
さしず
)
して是迄悪行を
累
(
かさ
)
ねしが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「母様の
指揮
(
さしず
)
だろう、一々。私はこうして懇意にしているからは、君の性質は知ってるんだ。君は惚れたんだろう。一も二もなく妙ちゃんを
見染
(
みそめ
)
たんだ。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
今我が自然親方の情に甘えてそれになるのはどうあっても小恥かしゅうてなりきれぬわ、いっそのことに親方の
指揮
(
さしず
)
のとおりこれを削れあれを
挽
(
ひ
)
き割れと使わるるなら嬉しけれど
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と
指揮
(
さしず
)
と働きを亭主が一所で、鉄瓶が
零
(
ゼロ
)
のあとで、
水指
(
みずさし
)
が空になり、
湯沸
(
ゆわかし
)
が
俯向
(
うつむ
)
けになって、なお足らず。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
眼の前ではわが
指揮
(
さしず
)
に従い働くようなれど、蔭では勝手に
怠惰
(
なまけ
)
るやら
譏
(
そし
)
るやらさんざんに茶にしていて、
表面
(
うわべ
)
こそ
粧
(
つくろ
)
え誰一人真実仕事をよくしょうという意気組持ってしてくるるものはないわ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「それ
目潰
(
めつぶし
)
。」とお丹の
指揮
(
さしず
)
に
手空
(
てあき
)
の奴等、一足先に
駈出
(
かけい
)
だして、派出所の前にずらりと並び、
臆面
(
おくめん
)
もなく一斉に
尾籠
(
びろう
)
の振舞、さはせぬ奴は
背後
(
うしろ
)
より手を
拍
(
たた
)
きて
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
亭主のすきな
赤烏帽子
(
あかえぼし
)
を
指揮
(
さしず
)
する処へ、つくだ煮を
装分
(
もりわ
)
けた
小皿
(
てしお
)
に添えて、女中が銚子を運んで来た。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……まだ
夜
(
よ
)
の暗いうちに山道をずんずん上って、案内者の
指揮
(
さしず
)
の場所で、かすみを張って
囮
(
おとり
)
を揚げると、夜明け前、霧のしらじらに、向うの
尾上
(
おのえ
)
を、ぱっとこちらの山の
端
(
は
)
へ渡る鶫の群れが
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
嘲笑
(
あざわら
)
って、車夫に
指揮
(
さしず
)
して、一軒店を開けさして、
少時
(
しばらく
)
休んで、支度が出来ると、帰りは船だから車は
不残
(
のこらず
)
帰す事にして、さて
大
(
おおい
)
なる花束の糸を解いて、縦に石段に投げかけた七人の裾袂
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
水先案内もあるだろう、医者もあろう、船の
行
(
ゆ
)
く処は誰が知ってる、私だ、目が見えないでも勝手な処へ
指揮
(
さしず
)
をしてやる、おい、星一ツない暗がりでも燈明台なんぞあてにするには及ばんから。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
指揮
(
さしず
)
は受けねえ。」と肩を揺って、のっさり通る。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
赤熊は
指揮
(
さしず
)
する体に頤で
掬
(
しゃく
)
って
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と半ば舞台に
指揮
(
さしず
)
をする。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“指揮”の意味
《名詞》
指 揮(しき)
集団行動を統率し、まとめること。
音楽で、合奏および合唱を率いて演奏をとりまとめること。
(出典:Wiktionary)
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
揮
常用漢字
小6
部首:⼿
12画
“指揮”で始まる語句
指揮者
指揮刀
指揮官
指揮杖
指揮棒