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憂愁
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いうしう
ふりがな文庫
“
憂愁
(
いうしう
)” の例文
憂欝
(
いううつ
)
の色が見えるんですもの、そりや梅子さん貴嬢ばかりぢやない、誰でも、
齢
(
とし
)
と共に苦労も増すに
定
(
きま
)
つて居ますがネ、
只
(
た
)
だ私、貴嬢の色に見ゆる
憂愁
(
いうしう
)
の底には
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
此
(
この
)
間
(
あひだ
)
にありて
余
(
よ
)
が
憂愁
(
いうしう
)
を
掃
(
はら
)
ひ
去
(
さ
)
り、
心身
(
しん/\
)
を
慰
(
なぐさ
)
めたるものは、
實
(
じつ
)
に
灌水
(
くわんすゐ
)
なりとす。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
三杯目の酒を口にふくんで、幾分か重苦しい
憂愁
(
いうしう
)
の車が滑り出した気がした。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
醫者
(
いしや
)
は一
號
(
がう
)
の
倍量
(
ばいりやう
)
を
注射
(
ちうしや
)
した。
然
(
しか
)
しそれは
徒勞
(
とらう
)
であつた。
病人
(
びやうにん
)
の
發作
(
ほつさ
)
は
間
(
あひだ
)
が
短
(
みじか
)
くなつた。
病人
(
びやうにん
)
は
其
(
その
)
度
(
たび
)
に
呼吸
(
こきふ
)
に
壓迫
(
あつぱく
)
を
感
(
かん
)
じた。
近所
(
きんじよ
)
の
者
(
もの
)
も三四
人
(
にん
)
で
苦惱
(
くなう
)
する
枕元
(
まくらもと
)
に
居
(
ゐ
)
て
皆
(
みな
)
憂愁
(
いうしう
)
に
包
(
つゝ
)
まれた。お
品
(
しな
)
は
突然
(
とつぜん
)
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
われも心に「
憂愁
(
いうしう
)
」の
種
(
たね
)
を
播
(
ま
)
かれぬ
忌々しき「死」の大君は
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
憂愁
(
いうしう
)
を風は葉並に囁きぬ。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
憂愁
(
いうしう
)
のこれや野の国
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
篠田は梅子の肩、
両手
(
もろて
)
に抱きて「心弱きものと御笑ひ下ださいますな——アヽ今こそ此心晴れ渡りて、一点
憂愁
(
いうしう
)
の
浮雲
(
ふうん
)
をも認めませぬ、——然らば梅子さん、是れでお
訣別
(
わかれ
)
致します」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
われこそは
憂愁
(
いうしう
)
の
宿
(
やど
)
なれ、戸なれ。
あはれ今
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
憂愁
(
いうしう
)
の
思
(
おもひ
)
にくれて吐息がち
きその日は
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
憂
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
愁
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
“憂”で始まる語句
憂
憂鬱
憂慮
憂目
憂欝
憂悶
憂身
憂鬱症
憂世
憂惧