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忍足
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しのびあし
ふりがな文庫
“
忍足
(
しのびあし
)” の例文
僕は最中にも食い
厭
(
あ
)
きて、本を見ていると、
梯子
(
はしご
)
を
忍足
(
しのびあし
)
で上って来るものがある。猟銃の音を聞き慣れた鳥は、
猟人
(
かりゅうど
)
を近くは寄せない。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
そこでそっと床から抜け出して、朝の着物に着替えて階段の
処
(
ところ
)
へ、
忍足
(
しのびあし
)
をして出て見た。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
其
(
そ
)
れでゐて
足音
(
あしおと
)
は
極
(
ご
)
く
靜
(
しづか
)
で、
歩
(
ある
)
く
樣子
(
やうす
)
は
注意深
(
ちゆういぶか
)
い
忍足
(
しのびあし
)
のやうである。
狹
(
せま
)
い
廊下
(
らうか
)
で
人
(
ひと
)
に
出遇
(
であ
)
ふと、
先
(
ま
)
づ
道
(
みち
)
を
除
(
よ
)
けて
立留
(
たちどま
)
り、『
失敬
(
しつけい
)
』と、さも
太
(
ふと
)
い
聲
(
こゑ
)
で
云
(
い
)
ひさうだが、
細
(
ほそ
)
いテノルで
然
(
さ
)
う
挨拶
(
あいさつ
)
する。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
と
山刀
(
やまがたな
)
を
帯
(
さ
)
して片手に鉄砲を
提
(
さ
)
げ、
忍足
(
しのびあし
)
で来て破れ障子に手を掛けまして、
窃
(
そう
)
っと明けて永禪和尚とお梅の居ります所の部屋へ参って、これから
掛合
(
かけあい
)
に成りますところ、一寸一息つきまして。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この
体
(
てい
)
が、稀代に人間というものは、激しい中にも、のんきな事を思います。同じ何でも、これが、もし
麓
(
ふもと
)
だと、
頬被
(
ほおかぶり
)
をして、
礫
(
つぶて
)
をトンと合図をする、カタカタと……
忍足
(
しのびあし
)
の飛石づたいで………
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ああどうしよう、せっかくの望も喜も春の雪と消え失せてしまった。ああこのままここを辞せねばならぬのか。彼の胸には失望と苦痛とが沸き立った。仕方なく彼は
踵
(
きびす
)
を返して
忍足
(
しのびあし
)
でここを
退
(
さが
)
った。
愛か
(新字新仮名)
/
李光洙
(著)
これや
時鐘
(
とけい
)
の
忍足
(
しのびあし
)
。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
それでいて
足音
(
あしおと
)
は
極
(
ご
)
く
静
(
しずか
)
で、
歩
(
ある
)
く
様子
(
ようす
)
は
注意深
(
ちゅういぶか
)
い
忍足
(
しのびあし
)
のようである。
狭
(
せま
)
い
廊下
(
ろうか
)
で
人
(
ひと
)
に
出遇
(
であ
)
うと、まず
道
(
みち
)
を
除
(
よ
)
けて
立留
(
たちどま
)
り、『
失敬
(
しっけい
)
』と、さも
太
(
ふと
)
い
声
(
こえ
)
で
云
(
い
)
いそうだが、
細
(
ほそ
)
いテノルでそう
挨拶
(
あいさつ
)
する。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
これや
時鐘
(
とけい
)
の
忍足
(
しのびあし
)
。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
忍
常用漢字
中学
部首:⼼
7画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“忍”で始まる語句
忍
忍耐
忍辱
忍冬
忍術
忍返
忍坂
忍草
忍入
忍川