“しのびあし”の漢字の書き方と例文
語句割合
忍足100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山刀やまがたなして片手に鉄砲をげ、忍足しのびあしで来て破れ障子に手を掛けまして、そうっと明けて永禪和尚とお梅の居ります所の部屋へ参って、これから掛合かけあいに成りますところ、一寸一息つきまして。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
このていが、稀代に人間というものは、激しい中にも、のんきな事を思います。同じ何でも、これが、もしふもとだと、頬被ほおかぶりをして、つぶてをトンと合図をする、カタカタと……忍足しのびあしの飛石づたいで………
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ああどうしよう、せっかくの望も喜も春の雪と消え失せてしまった。ああこのままここを辞せねばならぬのか。彼の胸には失望と苦痛とが沸き立った。仕方なく彼はきびすを返して忍足しのびあしでここを退さがった。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)