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御逗留
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ごとうりゅう
ふりがな文庫
“
御逗留
(
ごとうりゅう
)” の例文
とにかく、ゆっくり
御逗留
(
ごとうりゅう
)
でしたら、遊びにおいで下さい、
梨木平
(
なしのきだいら
)
というのを通って
無名沼
(
ななしぬま
)
へ出ると、その沼のほとりにわたしの小屋が見えます。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
吾家
(
うち
)
の佐吉に
風呂
(
ふろ
)
でも
焚
(
た
)
かせますに、もう一日
御逗留
(
ごとうりゅう
)
なすってください。年寄りの言うことをきいてください。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
忠勝が堺を出たのは、まだ真っ暗な
早暁
(
そうぎょう
)
であったから——以後の主君の動静はわからない。が、恐らくは今日もまだ、堺に
御逗留
(
ごとうりゅう
)
ではないかと想像されていた。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「これはこれは、河岸の檀那、
御機嫌宜
(
ごきげんよろ
)
しゅう、こちらに
御逗留
(
ごとうりゅう
)
でございますか。どうぞ初日には御見物を。」相撲を迎えに出た土地の人達は、皆驚いて目を
睜
(
みは
)
った。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ましてや
准備
(
ようい
)
おろかなる都の
御
(
お
)
客様なんぞ命
惜
(
おし
)
くば
御逗留
(
ごとうりゅう
)
なされと
朴訥
(
ぼくとつ
)
は仁に近き親切。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
貴方
(
あなた
)
が
御逗留
(
ごとうりゅう
)
というのに元気づいて、血気な村の若い者が、三人五人、夜食の惣菜ものの持寄り、一升徳利なんぞ提げて、お話
対手
(
あいて
)
、
夜伽
(
よとぎ
)
はまだ
穏
(
おだやか
)
な内、やがて、刃物切物、鉄砲持参
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「また源義経公川上白矢ガ嶽にて五月節句をお祝
遊
(
あそば
)
されそれより御下りこれあり村国庄司内にて三四十日被
レ
遊
二
御逗留
(
ごとうりゅう
)
一
宮滝柴橋御覧有りその時
御詠
(
およ
)
みの歌に」として二首の和歌が
載
(
の
)
っている。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「
貴殿
(
あなた
)
は、どこか、このあたりのお寺に
御逗留
(
ごとうりゅう
)
になっておりますか」
竈の中の顔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
長い
御逗留
(
ごとうりゅう
)
で。
女の一生
(新字新仮名)
/
森本薫
(著)
「なんにしても、よくよくの御事情とお察し申します、そういうわけでしたならば、こちらは閑静でよろしうございますから、ゆっくり
御逗留
(
ごとうりゅう
)
なさいませ」
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
これは
攘夷
(
じょうい
)
御祈願のため、
神武帝
(
じんむてい
)
御山陵ならびに
春日社
(
かすがしゃ
)
へ御参拝のためで、しばらく
御逗留
(
ごとうりゅう
)
、御親征の軍議もあらせられた上で、さらに伊勢神宮へ行幸のことに承った。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「なんの、
御逗留
(
ごとうりゅう
)
なら、御遠慮はない。しかし、なお誰が参る約束を召されたのか」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「春秋の潮時でもござりましょうか。——大島屋の大きいお
上
(
かみ
)
が、半月と、一月、ずッと
御逗留
(
ごとうりゅう
)
の事も毎度ありましたが、その御逗留中というと、小一の、持病の坐睡がまた激しく起ります。」
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お気が向いたら、ぜひ、お出かけ下さい、拙者宅に幾日でも
御逗留
(
ごとうりゅう
)
くだされて、幾枚でもお描き下さい」
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「だいぶごゆっくりでございますな。今日は
御逗留
(
ごとうりゅう
)
のおつもりでいらっしゃいますか。」
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
柔和
(
やわら
)
かなちっとも
気取
(
きどり
)
っけのない四十ぐらいな——後で聞くと主人だそうで——質素な男が出迎えて、
揉手
(
もみで
)
をしながら、
御逗留
(
ごとうりゅう
)
か、それともちょっと御入浴で、と
訊
(
き
)
いた時、客が、一晩お世話に
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ヘエ。そんなに大勢で、よほど長く
御逗留
(
ごとうりゅう
)
になるのですか」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もう少し
御逗留
(
ごとうりゅう
)
になりますと、その川狩りの壮観をごらんに入れるのでございますが、今日はあいにくお役人の検分で……二三日しますと、
上手
(
かみて
)
から流れて来た巨大なる材木が
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お一方
御逗留
(
ごとうりゅう
)
、おさみしそうなその方にも、いまの立山が聞かせたいと、何となくそのお一方が、もっての外気になるようで、妙に眉のあたりを暗くしましたっけ、
熟
(
じっ
)
と日のかげる山を
視
(
なが
)
めたが
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ではその頃、京都に
御逗留
(
ごとうりゅう
)
でございましたか」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その女の方は、やはり、手前共に暫く
御逗留
(
ごとうりゅう
)
をなさいました。胆吹山からおいでになりましたそうでございます。なおよく承りますると、胆吹の山に住む女豪傑の大将だそうでございます。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「武蔵様には当家に
御逗留
(
ごとうりゅう
)
でございましょうか」
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
時に、どちらに
御逗留
(
ごとうりゅう
)
?
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
少し間が過ぎて、おれに言うには、太夫方も御覧の通り大勢様の
御逗留
(
ごとうりゅう
)
ゆえ、なかなか手廻り申さぬ故、あまり軽少だがこれを御持参下さるようとて一貫文くれた。それをもらって早々逃げ出した。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「もう永く、こちらに
御逗留
(
ごとうりゅう
)
ですか」
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「
御逗留
(
ごとうりゅう
)
でございますか……」
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「こちらに
御逗留
(
ごとうりゅう
)
か」
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
逗
漢検準1級
部首:⾡
11画
留
常用漢字
小5
部首:⽥
10画
“御逗留”で始まる語句
御逗留中
御逗留遊