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待遠
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まちどお
ふりがな文庫
“
待遠
(
まちどお
)” の例文
男「
大
(
おお
)
きに
待遠
(
まちどお
)
だったろうな、もっと早く出ようと心得たが、
何分
(
なにぶん
)
出入
(
でいり
)
が
多人数
(
たにんず
)
で、奉公人の手前もあって出る事は出来なかった」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「お
待遠
(
まちどお
)
様。やっとお料理が出来ました。
御酒
(
ごしゅ
)
は何に致しましょうか。
老酒
(
ラオチュ
)
、アブサン、サンパンぐらいに致しましょうか」
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
太夫
(
たゆう
)
、お
待遠
(
まちどお
)
さまでござんしょうが、どうかこちらへおいでなすって、お
茶
(
ちゃ
)
でも
召上
(
めしあが
)
って、お
待
(
ま
)
ちなすっておくんなまし」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
それが
待遠
(
まちどお
)
に
堪
(
た
)
えぬとすれば、やはりこういう多少のゆかりある雑談を試みて、ちょっとでも今日の希望を
濃
(
こま
)
やかならしめるのが、よいかと思う。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
(弟の手を握りて、互に目を見交す。○間。)こんな事をいってぐずぐずしていてはおっ母さんが
待遠
(
まちどお
)
に思うでしょう。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
▼ もっと見る
なにしろ客が立て込んでいるので、女中が時どきにお
待遠
(
まちどお
)
さまの挨拶をして行くだけで、注文の料理はなかなか運ばれて
来
(
こ
)
ない。記者は酒を飲まない。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
夜具の中から首を出していると、日暮れが
待遠
(
まちどお
)
でたまりません。仕方がないから頭からもぐり込んで、眼を
眠
(
ねむ
)
って待って見ましたが、やはり駄目です。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いざ
背負
(
しょ
)
おうと、
後向
(
うしろむ
)
きになって、手を出して待っているが、娘は
中々
(
なかなか
)
被負
(
おぶさ
)
らないので、彼は
待遠
(
まちどお
)
くなったから
テレパシー
(新字新仮名)
/
水野葉舟
(著)
疲
(
つかれ
)
が
酷
(
ひど
)
いから、
心
(
しん
)
は少しぼんやりして来た、何しろ夜の白むのが
待遠
(
まちどお
)
でならぬ。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、こちらの計画がうまく
奏効
(
そうこう
)
するだろうか。実に
待遠
(
まちどお
)
しい、ドキドキする三時間でした。もう振向こうか、もう振向こうかと、
辛抱
(
しんぼう
)
がし切れなくなって、
幾度
(
いくど
)
頸を廻しかけたか知れません。
目羅博士の不思議な犯罪
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
もし旦那さん誠にねえお
待遠
(
まちどお
)
だろうが、少しねえ荷イおろして
往
(
ゆ
)
かなければなんねえ、
貴方
(
あんた
)
おりて下さい、おりて何もねえが
麦湯
(
むぎゆ
)
があるから
緩
(
ゆっ
)
くりと休んで
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
侍女一 早くお着き
遊
(
あそば
)
せば
可
(
よ
)
うございます。
私
(
わたくし
)
どももお
待遠
(
まちどお
)
に存じ上げます。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いろいろの好い食べ物を持ってくるのが
待遠
(
まちどお
)
だというふうに歌われている。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
大「いや、どうも無理に酒を
強
(
しい
)
られ、神原も中々の
酒家
(
のみか
)
で、飲まんというのを
肯
(
き
)
かずに勧めるには実に困ったが、飯も
喫
(
た
)
べずに帰って来たが、
嘸
(
さぞ
)
待遠
(
まちどお
)
であったろう」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
(それはお
待遠
(
まちどお
)
でござんした。)
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
助七は
待遠
(
まちどお
)
でなりませんが、長二が急いではいけないと申した口上がありますから、下手に催促をしたら腹を立つだろうと我慢をして待って居りますと、
七月目
(
なゝつきめ
)
に
漸々
(
よう/\
)
出来上って
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「お
待遠
(
まちどお
)
さまでごぜえます。」
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
重「長い間
待遠
(
まちどお
)
で有ったろう」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ああ、
待遠
(
まちどお
)
な、多一さん、」
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お
待遠
(
まちどお
)
だんべいや。」
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
遠
常用漢字
小2
部首:⾡
13画
“待遠”で始まる語句
待遠樣
待遠成