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山津浪
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やまつなみ
ふりがな文庫
“
山津浪
(
やまつなみ
)” の例文
雑草の中の
水溜
(
みずたま
)
りに
鳩
(
はと
)
が降りて何かを
漁
(
あさ
)
り歩いているのが、いかにものんびりした光景で、
此処
(
ここ
)
ばかりはそんな
山津浪
(
やまつなみ
)
の
痕跡
(
こんせき
)
などは
何処
(
どこ
)
にもない。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
のとき
起
(
おこ
)
つた
根府川
(
ねぶがは
)
の
山津浪
(
やまつなみ
)
は、
其
(
その
)
雪崩
(
なだ
)
れ
下
(
くだ
)
る
際
(
さい
)
、
右
(
みぎ
)
のような
現象
(
げんしよう
)
が
或
(
あるひ
)
は
小規模
(
しようきぼ
)
に
起
(
おこ
)
つたかも
知
(
し
)
れない。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
請
(
うけ
)
たる者も今は
見放
(
みはな
)
し
寄付
(
よりつか
)
ず身近き親類なければ何語らんも病の親と私しと二人なれば
今迄
(
いままで
)
御定宿の方々も遂に
脇
(
わき
)
へ皆取られ只一人も客はなし其上
去々年
(
をととし
)
の
山津浪
(
やまつなみ
)
荒
(
あれ
)
たる上に
荒果
(
あれはて
)
て
宿
(
やど
)
借
(
かる
)
人も猶猶なく親子の者の命の
綱
(
つな
)
絶果
(
たえはて
)
る身の是非もなく宿の
外
(
はづ
)
れに旅人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
六、
海岸
(
かいがん
)
に
於
(
おい
)
ては
津浪襲來
(
つなみしゆうらい
)
の
常習地
(
じようしゆうち
)
を
警戒
(
けいかい
)
し、
山間
(
さんかん
)
に
於
(
おい
)
ては
崖崩
(
がけくづ
)
れ、
山津浪
(
やまつなみ
)
に
關
(
かん
)
する
注意
(
ちゆうい
)
を
怠
(
おこた
)
らざること。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
六甲の山奥から
溢
(
あふ
)
れ出した
山津浪
(
やまつなみ
)
なので、真っ白な波頭を立てた
怒濤
(
どとう
)
が
飛沫
(
ひまつ
)
を上げながら後から後からと押し寄せて来つつあって、
恰
(
あたか
)
も全体が沸々と煮えくり返る湯のように見える。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
の
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
ては、
各所
(
かくしよ
)
に
山津浪
(
やまつなみ
)
が
起
(
おこ
)
つたが、
其中
(
そのうち
)
根府川
(
ねぶがは
)
の
一村
(
いつそん
)
を
浚
(
さら
)
つたものが
最
(
もつと
)
も
有名
(
ゆうめい
)
であつた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
なおもう一つ
溯
(
さかのぼ
)
ると、阪神間には大体六七十年目毎に
山津浪
(
やまつなみ
)
の起る記録があり、今年がその年に当っていると云うことを、既に春頃に予言した老人があって、板倉はそれを聞き込んでいた。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
渓流の
水嵩
(
みずかさ
)
が増したために
山津浪
(
やまつなみ
)
がありはしないかと村の人々が騒いでいるような朝のことで、雨の音よりも
凄
(
すさま
)
じい流れの音が耳を
聾
(
ろう
)
するように聞え、時々川床の石と石と
打
(
ぶ
)
つかるたびに、どどん
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
津
常用漢字
中学
部首:⽔
9画
浪
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
“山津”で始まる語句
山津波