“小銭:こぜに” の例文
“小銭:こぜに”を含む作品の著者(上位)作品数
岡本綺堂5
吉川英治2
芥川竜之介1
国枝史郎1
薄田泣菫1
“小銭:こぜに”を含む作品のジャンル比率
哲学 > キリスト教 > 聖書33.3%
芸術・美術 > 音楽 > 音楽史 各国の音楽20.0%
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 伝説・民話[昔話]6.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
ナプキンを決めておけば食事ごとにその洗濯代として二十五サンチームぐらいの小銭こぜにを支払わなくても済むからである。
異国食餌抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
女は木綿の巾着きんちゃくにちっとばかり小銭こぜにを入れているだけで、ほかに証拠となるような品物を身に着けていなかった。
半七捕物帳:66 地蔵は踊る (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
チーア卿は、几帳面きちょうめんに精算をし、小銭こぜにの釣銭までちゃんと取って、街を向うへふらふらと歩いていった。
商人らしく、こう請判と一しょに、飛脚屋の手へ小銭こぜにをにぎらせ、二階へもどると、何はおいてもと、まず封を切った。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのなかでも評判になったのは五尺あまりの大かぶとで、鉢もしころもすべて小銭こぜにを細かく組みあわせて作ったのでした。
半七捕物帳:65 夜叉神堂 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「ここの家の電話じゃまずい。やッぱり自働になさい。一円立替えます。」と重吉はたもとから小銭こぜにを出す。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
坂へかかって駕籠足がにぶると、主水正は夢中で、胸に掛けたふくろから一つかみの小銭こぜにをつかみ出し、それをガチャガチャ振り立てて、
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「御同様に運のない者は仕方がない。だが、おまえの方がわたしらより小銭こぜにが廻る。その小遣いを何とかやりくって富でも買ってみるんだね。」
放し鰻 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
お松はそれを受取って、もとの廊下を帰って行きます。忠作も、お松から岩見銀山を買うべく頼まれた小銭こぜにを持って屋敷の外へ出てしまいました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
さう気がつくと、氏は軽く頷いてその小銭こぜにをその儘自分の懐中ふところに納めてしまつた。
帰りに小銭こぜにが無くなったから切るつもりで、王君のレストランへ偶然に這入った。
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
陳は小銭こぜにを探りながら、女の指へあごを向けた。そこにはすでに二年前から、延べのきん両端りょうはしかせた、約婚の指環がはまっている。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それから私は三人の子供たちに小銭こぜにをすこしあたえて、彼等と別れた。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
乞食の懐中奥ふかく銀の小銭こぜにがたくさんあり、金貨が二十枚あつた。
イエスとペテロ (新字旧仮名) / 片山広子(著)
小銭こぜにの音をちゃらちゃらとさして、女中が出そうにしましたから、
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ペテロはその時ぽつちりばかりの小銭こぜにしか持つてゐなかつたが、イエスがどうなさるかと思つてそちらを見ると、イエスはたいそう真面目な顔をして何もやらずに通りすぎてしまつた。
イエスとペテロ (新字旧仮名) / 片山広子(著)
半助はにが笑いして、いくらかの小銭こぜにをだしてやった。それをもらうと、蛾次郎は人ごみをかきわけてふところいッぱい焼餅やきもちを買いもとめ、ムシャムシャほおばりながら歩きだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ワグナーの穿いている靴には底がなく、髪を刈る小銭こぜにさえ持っていないような、骨の髄にむ幻滅の悲哀をめ尽して、つくづく夢みるのは、故郷ドイツの天地、——その民衆と芸術である。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
親父の株があるので、小銭こぜにも廻る。
半七捕物帳:64 廻り灯籠 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
『あればかりの小銭こぜに……』
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その頃のチャイコフスキーは、晩年のベートーヴェンのように、毎日散歩を欠かさず、出れば近所の子にせがまれてありったけの小銭こぜにをやっていたが、その無意味な贈物おくりものが不道徳な行為だと友人にいさめられて
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
かれは木綿の財布に小銭こぜにを少しばかり入れているだけで、ほかにはなんにも手掛りになりそうなものを持っていなかったが、半七はその右の手のひらの鼓胝つづみだこをあらためて、彼はおそらく才蔵であろうとすぐ鑑定した。
半七捕物帳:17 三河万歳 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)