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小普請
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こぶしん
ふりがな文庫
“
小普請
(
こぶしん
)” の例文
その
普請中
(
ふしんちゅう
)
、
不念入
(
ふねんいり
)
というかどで、最初の奉行、
棟梁
(
とうりょう
)
、
小普請
(
こぶしん
)
方など、幾人もの者が、遠島に罪せられたほどやかましい
建立
(
こんりゅう
)
であった。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それが町角へ消えてから
小半刻
(
こはんとき
)
もたったか。
麹町
(
こうじまち
)
三番町、百五十石
小普請
(
こぶしん
)
入りの旗本
土屋多門
(
つちやたもん
)
方の表門を、ドンドンと乱打する者がある。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この年抽斎の次男矢島
優善
(
やすよし
)
は、遂に素行修まらざるがために、
表医者
(
おもていしゃ
)
を
貶
(
へん
)
して
小普請
(
こぶしん
)
医者とせられ、抽斎もまたこれに
連繋
(
れんけい
)
して閉門
三日
(
さんじつ
)
に処せられた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
越前守へ仰せ付られしにより
早速
(
さつそく
)
小普請
(
こぶしん
)
支配
(
しはい
)
宮崎内記殿へ明九日
支配下
(
しはいした
)
嘉川主税之助并に同人家來安間平左衞門の兩人吟味
筋
(
すぢ
)
之
(
これ
)
有に付
差出
(
さしいだ
)
さるべき旨
剪紙
(
きりがみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それも当然出てくる言葉なのだ、小林の家は祖父の代までは百石あまりの
小普請
(
こぶしん
)
にすぎなかった。それを父の半兵衛の代で、二百二十石余の書院番にまで仕上げた。
あだこ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
外記は今まで番士を勤めていたが、去年の暮れに
無役
(
むやく
)
の
小普請
(
こぶしん
)
入りを仰せつかったというのであった。
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
小普請
(
こぶしん
)
入の殿樣に、たいした勤めのあるわけはないのですが、斯う言はれると二の句がつげません。
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「勝は四十俵の
小普請
(
こぶしん
)
、石川右近の組下だが、勝の父は
男谷
(
おたに
)
から養子に来たのだ」
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そうして役を取上げられまする、そうすると大概
小普請
(
こぶしん
)
というのに入る。
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
清「
中番町
(
なかばんちょう
)
で
外村金右衞門
(
とのむらきんえもん
)
と云う是はその
直参
(
じきさん
)
と申しても
小普請
(
こぶしん
)
で居ります、母方の縁類と云う訳でも
何
(
なん
)
でも有りませんが
極
(
ごく
)
別懇に致しまして、両度程連れて
行
(
ゆ
)
きましたが夫へは多分参りますまい」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
父は鈴川宇右衛門といって
大御番組頭
(
おおおばんくみがしら
)
だったが、源十郎の代になって
小普請
(
こぶしん
)
に落ちている。
去水流居合
(
きょすいりゅういあい
)
の達人。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
評定の結果として、平山、吉見は取高の儘
小普請
(
こぶしん
)
入を命ぜられ、英太郎、八十次郎の二少年は賞銀を賜はつた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
尤も、
小普請
(
こぶしん
)
の石川家には、昔から女子は
夭折
(
はやじに
)
するという遺伝があって、それには、左の指の爪を、歯のように、
鉄漿
(
かね
)
で染めれば育つという申し伝えもありましたのです
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小普請
(
こぶしん
)
奉行から使いが来まして、小普請組の内で不行跡のため
失踪
(
しっそう
)
した者たちが数名、この屋敷に潜伏しているという密訴があった、それには証人もあるから、ただちに放逐されなければ、手続きを
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
驚かすばかりなり扨主税之助は
入側
(
いりがは
)
右の方に
着座
(
ちやくざ
)
なし引續きて附添の
小普請
(
こぶしん
)
組頭末座に親類石原文右衞門山内三右衞門
縁側
(
えんがは
)
には
家來
(
けらい
)
安間平左衞門罷出其
有樣
(
ありさま
)
最
(
いと
)
憎々
(
にく/\
)
しき面魂ひにて一
癖
(
くせ
)
有
(
ある
)
べき者と言ねど面に
顯
(
あらは
)
れつゝ吟味を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
五百石のお旗本だが、
小普請
(
こぶしん
)
で登城をしないから馬もなければ馬丁もいない。下女もおさよひとりという始末。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そんな騒ぎに、
小普請
(
こぶしん
)
小屋の役人や、川番所の番太郎まで、何事かと、この人輪へ駈け集まる。
醤油仏
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いずれも、武家あがりの浪人伝法、
小普請
(
こぶしん
)
のしくじり、郷士出のあぶれ者、すべて無職の浪人が重左を主体にして山手組と名乗り、町奴、旗本組の一派と三角対峙になっていた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
禄高
(
ろくだか
)
四百石、当時
小普請
(
こぶしん
)
入りのお旗下饗庭亮三郎が住まいである。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「いえ。ただいまは、
小普請
(
こぶしん
)
お坊主だとか聞き及びました」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“小普請”の解説
小普請(こぶしん)は、江戸幕府の組織の1つ。幕府直参の旗本・御家人のうち、家禄3000石以下で無役の者がこれに属す。「小普請」というが、小普請奉行やその属僚とは全く別のものである。
(出典:Wikipedia)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
普
常用漢字
中学
部首:⽇
12画
請
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
“小普請”で始まる語句
小普請組
小普請入
小普請役
小普請頭
小普請目見得格