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いたけだか
ふりがな文庫
“
威猛高
(
いたけだか
)” の例文
楊懐が、
威猛高
(
いたけだか
)
に吼えると、関平は彼のふところを探って、秘していた短剣を取りあげた。高沛のふところからも短剣があらわれた。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
驚く源吉、
威猛高
(
いたけだか
)
に妹をきめ付けようとしましたが、お松はそんな事には馴らされていない様子で、なかなか引っ込みそうもありません。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
青筋を立てて
威猛高
(
いたけだか
)
に肩を張っている老用人の
背後
(
うしろ
)
、陽の届かない薄紫の室内に、煙のようにぼうっと、糸のように細長い人影が立っている。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
若者であって一度この
威猛高
(
いたけだか
)
な誇張の態度に身を任せたものは二度と沈潜して
肌質
(
きめ
)
をこまかくするのは余程難しかった。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
湯屋町を少しいったとき、左側の家で女と子供の悲しげに泣く声がした。立ちどまるとそれを圧して
威猛高
(
いたけだか
)
にわめくのが聞こえる。三人は思わず首を縮めた。
三悪人物語:忍術千一夜 第二話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
大物主は
威猛高
(
いたけだか
)
に叫んだ。貴族一流の
威嚇
(
いかく
)
をもって賤民と蔑視する「獣人」を圧伏しようとするのであった。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
威猛高
(
いたけだか
)
にさえぎろうとしたが、ラスコーリニコフは、熱くなってそれを抑えた。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
『やい、この馬鹿野郎! おれが声をからして、よけろっ、阿呆、右へよけろって、あんなに呶鳴ったでねえか!
手前
(
てめえ
)
、酔っぱらってやがるのか?』と
威猛高
(
いたけだか
)
に罵る先方の馭者の喚き声を聞いて
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
ちらりとお見かけした程だから、さほどご重病でもあるまいと、
威猛高
(
いたけだか
)
に仰っしゃって、容易にお戻りになる気色もございませんので
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
僅に起き上った玉置子爵は、この場の様子に気が付いて、ギョッとした様子でしたが、直ぐ気を換えて
威猛高
(
いたけだか
)
にこう怒鳴ります。
古城の真昼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それを紳士は
威猛高
(
いたけだか
)
なところをみせたり下手から煽てたり、
磊落
(
らいらく
)
な風を装ったりして使っている様子がちら/\見えていました。娘の方は知らん顔をしていました。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「黙れ黙れ
卑怯者
(
ひきょうもの
)
めが!」浪人者は
威猛高
(
いたけだか
)
に叫ぶと一緒に
猿臂
(
えんぴ
)
を延ばし、相手の腕を引っ掴んだ。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
いつもの通り、
列座同役
(
れつざどうやく
)
の尻押しにいきおいを得て、戸部近江之介はなおも
威猛高
(
いたけだか
)
である。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「あれに、血に飢えている五十の部下がこちらを見て、
餌
(
え
)
を欲しがっているのが、眼に見えないか。返辞をしろ」と、
威猛高
(
いたけだか
)
にいった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
威猛高
(
いたけだか
)
になるのは、三十五六の浪人、高利の金を貸して、品川一円の憎まれ者になっている、
沢屋利助
(
さわやりすけ
)
の用心棒、
大川原五左衛門
(
おおかわらござえもん
)
という
御家人
(
ごけにん
)
崩れです。
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
威猛高
(
いたけだか
)
に鬼王丸は、馬上に突っ立って声を掛けた。「誰に許されてここには住むぞ!」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
場所がら、いかついおさむらいが
威猛高
(
いたけだか
)
に肩をはり、声を荒らげているのだから、日中用のない近所の女や男衆それに通行の者も加わって、はやまつ川の戸口には人の山をきずいている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
次第に
威猛高
(
いたけだか
)
となっていた。——と、彼方の松林の蔭から、さっきの
棗商人
(
なつめあきんど
)
の連中が、どやどやと馳けよってきた。そして口々に
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
石川良右衛門は
威猛高
(
いたけだか
)
になりました。五十年輩の押しの強さ、銭形平次は危うく踏み止まって陣を立て直します。
銭形平次捕物控:072 買った遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「抜け!」と集五郎は
威猛高
(
いたけだか
)
である。「ごまかす気だな、卑怯千万!」
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ぐらい、ちょいと
威猛高
(
いたけだか
)
なところを見せたはずだが。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
些細な落度を、
威猛高
(
いたけだか
)
に
罵
(
ののし
)
って、猿を
撲
(
なぐ
)
らせたり、
蒲団縛
(
ふとんしば
)
りにして飯を食わせなかったりした。だが、そうすればする程、牢内の人気は猿へ傾いて行く気がした。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
平次は気が立っていたせいもあるでしょう、ツイ日頃にもなく
威猛高
(
いたけだか
)
になりました。
銭形平次捕物控:018 富籤政談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「何を!」と薪兵衛は
威猛高
(
いたけだか
)
になった。「増長するな、昔とは違う」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
源十郎、眉をつりあげて
威猛高
(
いたけだか
)
だ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
母が
咽
(
むせ
)
びながら「わたしは、吉益にだまされて来たんです」と口走り、父はすぐ「いつ、だました、吉益を呼んで来い」と
威猛高
(
いたけだか
)
に云ったのが、いまだに耳に残っている。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
聟から岡っ引に戻ったガラッ八は、品吉を縁側に引据えて
威猛高
(
いたけだか
)
になります。
銭形平次捕物控:100 ガラッ八祝言
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「うせやアがれ!」と
威猛高
(
いたけだか
)
、忠三どなったものである。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ぐっとにらんで
威猛高
(
いたけだか
)
になった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「そう
尋常
(
じんじょう
)
に
仰
(
おお
)
せあるなら、なにも、このほうとて、
威猛高
(
いたけだか
)
になる
理由
(
りゆう
)
はない」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
役人二三人、押っ取り刀で美乃を取巻くと、役目大事と
威猛高
(
いたけだか
)
になりました。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一人の武者が
威猛高
(
いたけだか
)
に云った。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
四ツ目の銅八の子分衆が、
威猛高
(
いたけだか
)
になって野次馬を叱り飛ばしております。
銭形平次捕物控:118 吹矢の紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
どじょう
髭
(
ひげ
)
の虚無僧は、飢えている顔に青すじを立て
威猛高
(
いたけだか
)
に
喚
(
わめ
)
いた。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
範覚は
威猛高
(
いたけだか
)
に怒号した。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
威猛高
(
いたけだか
)
の三人。その頭を押え付けるように
凜
(
りん
)
とした声が響きました。
銭形平次捕物控:056 地獄から来た男
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
すると
直閣
(
ちょっかく
)
はかえって
威猛高
(
いたけだか
)
となり、ではそれを見せろと迫った。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
造酒は
威猛高
(
いたけだか
)
に怒号した。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と両手を自身後ろへ廻して、
威猛高
(
いたけだか
)
に云い放った。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お勝手にいる
爺仁
(
おやじ
)
は、恐ろしく
威猛高
(
いたけだか
)
です。
銭形平次捕物控:051 迷子札
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と、
威猛高
(
いたけだか
)
に怒号した。
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その
威猛高
(
いたけだか
)
を、義経は、わざと笑くぼで眺めて
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
井上半十郎思わず
威猛高
(
いたけだか
)
になります。
江戸の火術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「誰だ、
威猛高
(
いたけだか
)
に、
喚
(
わめ
)
いておるのは」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
万七は少し
威猛高
(
いたけだか
)
になりました。
銭形平次捕物控:120 六軒長屋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と、
威猛高
(
いたけだか
)
に卓を叩いて
罵
(
ののし
)
ッたが
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、相国は
威猛高
(
いたけだか
)
に命じた。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
威猛高
(
いたけだか
)
な
獅子吼
(
ししく
)
である。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
敵の兵は、
威猛高
(
いたけだか
)
に
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
威
常用漢字
中学
部首:⼥
9画
猛
常用漢字
中学
部首:⽝
11画
高
常用漢字
小2
部首:⾼
10画
“威猛”で始まる語句
威猛