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均
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な
ふりがな文庫
“
均
(
な
)” の例文
石を
均
(
な
)
らして平坦にしたところがあって、燃え残りの偃松が、半分炭になって、散らばっていたが、木材は求められなかった。
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
千浪は大きく
頷首
(
うなず
)
いて、髪から、
簪
(
かんざし
)
を抜き取った。そして、大次郎の口もとから眼を離さずに、横ざまに片手をさし伸べて、
行燈
(
あんどん
)
の
灯立
(
ほた
)
ちを
均
(
な
)
らした。
煩悩秘文書
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そして、袋を俵の陰に隠しておいて米の面をもと通りに
均
(
な
)
らした。それからかねて稽古しておいた「寿」の字を祖母の手つきに似せて指で書きつけた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
収穫時に落ちる種子で翌年には十分であり、そして春に一度
耙
(
ならしぐわ
)
で
均
(
な
)
らす必要があるだけである。そしてこれは土壌の肥沃度が減退し始めるまで継続される。
人口論:01 第一篇 世界の未開国及び過去の時代における人口に対する妨げについて
(新字新仮名)
/
トマス・ロバート・マルサス
(著)
村の鎮守の丁寧に
均
(
な
)
らされた砂上などには、
殆
(
ほとん
)
ど
極
(
き
)
まつて老媼が孫の相手をして遊んで居るのが見あたる。
孫
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
それで
諦
(
あきら
)
めたり投げてしまったりはしない、切れた堤を築き直し、石を一つずつ積み、崩れた
崖
(
がけ
)
を
均
(
な
)
らし、流された家を再建したりして、逞しく立ち直ってゆく
おごそかな渇き
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
今まで薄暗いところで見た娘の
貌
(
かお
)
のくぼみやゆがみはすっかり
均
(
な
)
らされ、いつもの
爛漫
(
らんまん
)
とした大柄の娘の眼が涙を
拭
(
ふ
)
いたあとだけに、
尚更
(
なおさら
)
、
冴
(
さ
)
え
冴
(
ざ
)
えとしてしおらしい。
河明り
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
灰は美しく
均
(
な
)
らされては掻きかへされ、均らされては掻きかへされ、大きな灰の塊は隅に積まれて、栄一はその上に二重文字で『超然』と云ふ文字を繰返し繰返し書いてゐた。
死線を越えて:02 太陽を射るもの
(新字旧仮名)
/
賀川豊彦
(著)
丁度田圃が碁盤の目の様に整理されてしまい、水道がコンクリートの護岸で板張の様な水底に
均
(
な
)
らされてしまい、
蜿蜒
(
えんえん
)
と連なった雑木林が開墾されて桑園とされてしまった様に
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
煉瓦というものがたいへん乾いていて、まだ平らに
均
(
な
)
らさないうちから漆喰の水分を吸いつくしてしまい、新しく炉を築くには手桶に何杯もの水が入用なのを知っておどろいた。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
一
反
(
たん
)
ばかりの畑地はよく
均
(
な
)
らされてある。麦でも直ぐ
播
(
ま
)
いてよさそうに準備されている。何の種を播くのかとなおよく見ていると、百姓の馬としては、あまりに神威を備えた白馬はふさわしくない。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
火鉢の灰を
均
(
な
)
らしてみた
貧しき信徒
(新字新仮名)
/
八木重吉
(著)
白い小山を
蜿
(
う
)
ねらした雪田が三稜角形に、
篦
(
へら
)
で
均
(
な
)
らされたようになって、五、六町もつづいている、自分が従来見た雪田というのは、多少の
凸凹
(
たかひく
)
があるにしても
奥常念岳の絶巓に立つ記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
薫は
肘
(
ひじ
)
で払い
除
(
の
)
けるが、小初は
関
(
かま
)
わず背筋へ入れた砂をぽんぽんと平手で
叩
(
たた
)
き
均
(
な
)
らして
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
職業の踏み
均
(
な
)
らされた路を行くのがいちばん安心だと極めてしまった若い人々。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
新しく
均
(
な
)
らされた土の上には、亜鉛屋根だの、軒燈だの、白木の門などが出来て、今まで
真鍮
(
しんちゆう
)
の
鋲
(
びやう
)
を打つたやうな星の光もどうやら鈍くなり、電気燈が
晃々
(
くわう/\
)
とつくやうになつた。
亡びゆく森
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
深林の中に踏み
均
(
な
)
らした小径がある、晃平は「こりゃ鹿の路だあ」と言って、目もくれずに先へ立って登る、
禿木
(
はげき
)
の枯れ切った残骸が、
蒼玄
(
あおぐろ
)
い針葉樹林の間に、ほの白く見える
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
また森林に入ってからは、
途
(
みち
)
は前ほどに
均
(
な
)
らされておらず、木の根岩角は、旧道のおもかげを存して古のお中道が、断絶された
凧
(
たこ
)
の糸のように、頭上に懸かっているのが指さされる。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
誰かが前に土を
均
(
な
)
らした痕のある、野宮地には
誂
(
あつら
)
え向きな、三間位な平地が出来ている、黄花石楠花、小岩鏡、チングルマ、岩梅などが、疎らに生えている、位置は東を向いて、富士山と対している
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
“均”の意味
《名詞》
(きん) 中国の音楽理論で、音階の第一音の高さを示す語。
(出典:Wiktionary)
均
常用漢字
小5
部首:⼟
7画
“均”を含む語句
平均
均衡
均斉
均整
地均
均霑
諸葛均
均齊
御均等
平均流通高
平均温度
平均速力
平均速度二十六浬
張均
子均
法均
淑均
灰均
至於才力之均敵
芦田均
...