地位ちい)” の例文
父親ちちおや相当そうとうたか地位ちい大宮人おおみやびとで、狭間信之はざまのぶゆき母親ははおやはたしか光代みつよ、そして雛子ひなこ夫婦ふうふなか一粒種ひとつぶだねのいとしだったのでした。
ところがふしぎに、それが門番もんばんとか、受付うけつけとか、地位ちいひく人々ひとびとにかぎっていました。さもなければ、大衆食堂たいしゅうしょくどうまえへならぶような人々ひとびとであります。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そこでたとえばいさましい戦争せんそうの曲をひきながら、かれはジョリクール大将たいしょうが登場を知らせた。大将はインドの戦争でたびたび功名こうみょうあらわして、いまの高い地位ちいにのぼったのである。
だい三には、幕府ばくふにちゅうぎそうなかおをしていたものが、幕府ばくふがつぶれると、すぐさまあたらしい政府せいふのほうへついて、すこしでもよい地位ちいをえようとまなこになっていることだ。
「子供に仕合せの悪い人だよ。長男も次男も死んでしまって、女の子ばかりだから、だ当分かじりついているんだろう。時勢にはおくれているが、温厚人おんこうじんで邪魔にならないから、地位ちいは確かだ」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
その小供こども相当そうとう地位ちいのあるひと……たしか旗本はたもととかもう身分みぶんひとせがれでございまして、平生へいぜい江戸住えどずまいなのですが、おきの女中じょちゅうもうすのが諸磯もろいそ漁師りょうしなので
このほんで、諭吉ゆきちは、人間にんげんはだれもがびょうどうでなければならないことを、はっきりとかきました。地位ちいとかいえがらとか、おかねのあるなしで、さべつがつけられてはならないというのです。
そうして地位ちいがあがると、いばりちらす。そこのところがにくわない。