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叩
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ぱた
ふりがな文庫
“
叩
(
ぱた
)” の例文
「ちょうどいい
塩梅
(
あんばい
)
じゃございませんか。鬼の留守と言っちゃなんですが、その間に
埃
(
ほこり
)
の出るものなら、引っ
叩
(
ぱた
)
いてみましょう」
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ごまかせるものじゃねえよ。そこで
皆
(
みんな
)
して、彼奴が松尾から手に入れた金を捲き上げてやるか、彼奴をひっ
叩
(
ぱた
)
いてやるか、まあどっちかだね。
神棚
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
ね、とろとろっとすると、夢でおれをひっ
叩
(
ぱた
)
きゃあがるんだよ、まったく! 然もそいつが誰だと思う? とても君なんかに見当がつくもんか。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「うまいぞ市若!」と大黒の次郎は、つづいて颯と飛び出すと、小手を揮って眼潰しだ、侍の眼の辺をひっ
叩
(
ぱた
)
いた。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
私は無理無躰にこの子を折檻する西洋のお内儀さんと、いつまでも泣かずにヒツ
叩
(
ぱた
)
かれてゐるしぶといネルリとを、ありありと目にするやうな気がした。
愛の詩集:03 愛の詩集
(新字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
▼ もっと見る
そこで彼は
轅
(
かじ
)
を引張ったり、鞭でひっ
叩
(
ぱた
)
いたりして一生懸命に馬を出そうとするけれど、
拗
(
す
)
ねた動物は却って膝を折りまげて、どたりと横っ倒しになった。
乞食
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
長々と
欠伸
(
あくび
)
でもしながら……あの紳士の横ッ
面
(
つら
)
を
引
(
ひ
)
っ
叩
(
ぱた
)
いたらドンナ顔をするだろう……この町に風上から火を
放
(
つ
)
けて、火の海にして
終
(
しま
)
ったらドンナに綺麗だろう。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「知れたことよ、郡代前へ出向いて行って上布屋をうんと引っ
叩
(
ぱた
)
いてこよう——。」
釘抜藤吉捕物覚書:10 宇治の茶箱
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「旦那様、その野郎は容易のことじゃ口を割りません。思い切り引っ
叩
(
ぱた
)
いて見ましょう。ちょいと、あっしにお貸しなすって」
銭形平次捕物控:013 美女を洗い出す
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
羽搏きのようにひっ
叩
(
ぱた
)
き
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「そいつは、考えることも、迷うこともあるものか、お村とかいう女を縛って、ともかく八丁堀の旦那に
引
(
ひ
)
っ
叩
(
ぱた
)
いて貰うんだ」
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「待ちなよ八。
口惜
(
くや
)
しがるのはお前の勝手だが、
煙管
(
きせる
)
の
雁首
(
がんくび
)
で
万年青
(
おもと
)
の鉢を引っ
叩
(
ぱた
)
かれちゃ、万年青も煙管も台なしだ」
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「家の中を嗅ぎ廻っているじゃありませんか。証拠なんか
要
(
い
)
るものですか、縛って引っ
叩
(
ぱた
)
けば、手もなく白状しますよ」
銭形平次捕物控:089 百四十四夜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「なアに、ほんの煙草一服の間でさ。——ポンポンポンといきなり四つ五つ引っ
叩
(
ぱた
)
いて、引っ組んで転がって——」
銭形平次捕物控:131 駕籠の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
番所で引っ
叩
(
ぱた
)
かないばかりに責めてみましたが、知らぬ存ぜぬの一点張で、筋の通ったことは一つも白状しません。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「馬鹿ッ、この野郎容易のことじゃ本当の事は言うまい。死相を占っただけでも、遠島か追放は
免
(
まぬか
)
れっこはねえ。番所へつれて行って、存分に引っ
叩
(
ぱた
)
け」
銭形平次捕物控:094 死相の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
この娘を
縛
(
しば
)
って行っていきなり二三
束
(
ぞく
)
引っ
叩
(
ぱた
)
いてみて下さいよ。泥を吐かなかったら、お詫びをしますから、さ
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お行儀がよくなったせいではなく、息が切れて、しばらくは後が続かなかったせいでしょう。どもりが
疳癪
(
かんしゃく
)
を起したように、一生懸命
閾
(
しきい
)
を引っ
叩
(
ぱた
)
いております。
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「驚くことは無いよ、二三日続け様に引っ
叩
(
ぱた
)
かれてスッカラカンさ、大きな面をしていて百もねエんだ、沢山とは言わねエ、ほんの少しばかり貰い溜めを貸してくれ」
悪人の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
無闇に縛って引っ
叩
(
ぱた
)
いて口を割るというわけにも行かず、この上は第三段の雪駄から、手繰って行くか、四人の出入りを監視して、その後を
跟
(
つ
)
けさせる外はありません。
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
玄関へ廻って、表戸を引っ
叩
(
ぱた
)
くうちに、平次は早くも裏口から飛び込み、面
喰
(
くら
)
っている女を一人沈黙させて、奥の部屋に飛び込んで、脱ぎ捨てた
袷
(
あわせ
)
を一枚さらったのです。
銭形平次捕物控:376 橋の上の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
こんな社会の消息なら、誰よりもよく
諳
(
そら
)
んじて居る千種十次郎は、いろんな事情を考え乍ら、乗ったタクシーの尻を引っ
叩
(
ぱた
)
くような心持で、代官山の長島博士の門口へ着きました。
音波の殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お松はあのギヤマンの鏡を、時次の野郎に貰ったに相違なく、時次はあれを平右衛門町の路地で拾ったと言っていたが、二三十引っ
叩
(
ぱた
)
かれると、苦もなく恐れ入ってしまいましたよ
銭形平次捕物控:139 父の遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いやな
術
(
て
)
じゃありませんか、親分、
引
(
ひ
)
っ
括
(
くく
)
って二三
束
(
ぞく
)
引
(
ひ
)
っ
叩
(
ぱた
)
いてやりましょうか」
銭形平次捕物控:084 お染の歎き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ガラッ八は
吐月峰
(
はいふき
)
をやけに引っ
叩
(
ぱた
)
くと、
煙管
(
きせる
)
を引いて物語らんの構えになります。
銭形平次捕物控:106 懐ろ鏡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
庭を突っ切って、垣を飛び越えると、平次はいきなり雨戸を引っ
叩
(
ぱた
)
きました。
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
太
(
ふて
)
え野郎だッ。金の茶釜がなくなった申し訳に、自分で引っ掻きなんか
拵
(
こしら
)
えやがって、——浪人者に斬られたもないものだ。本当の事を申上げないと、二三百引っ
叩
(
ぱた
)
いて、伝馬町へ送るぞ」
銭形平次捕物控:092 金の茶釜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
万七は子分の清吉を顧みてニヤリとしながら、
自棄
(
やけ
)
に
煙管
(
きせる
)
を引っ
叩
(
ぱた
)
きます。
銭形平次捕物控:117 雪の夜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
十人が十人、有金引っ
叩
(
ぱた
)
かせられて、娘がいやがるのも構わず、ここまで送って来る、——それから
翌
(
あく
)
る日知らん顔をしてここへやって来て、娘の身許を訊くとね、——筋書は大抵決ったものさ
銭形平次捕物控:058 身投げする女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「親分、この通りだ。しょっ引いて行って、二三百引っ
叩
(
ぱた
)
きましょうか」
銭形平次捕物控:136 鐘五郎の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
幕末の奉行などは自分で罪人を調べた者はほとんどなく、与力も調べの出来るのは余程の
傑物
(
えらもの
)
で、大抵は岡っ引が
引
(
ひ
)
っ
叩
(
ぱた
)
きながら調べ、お白洲は型だけのものであったとさえ言われております。
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
御家人の南久馬と旗本の次男の三津本
弦吉
(
げんきち
)
の四人ですが、權三郎を除けばあとは立派な二本差で、無暗に縛つて引つ
叩
(
ぱた
)
いて口を割るといふわけにも行かず、此上は第三段の雪駄から、手繰つて行くか
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「この野郎ですよ、親分、思い切り引っ
叩
(
ぱた
)
いてみましょうか」
銭形平次捕物控:100 ガラッ八祝言
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
叩
漢検準1級
部首:⼝
5画
“叩”を含む語句
打叩
叩頭
袋叩
羽叩
鉢叩
目叩
屡叩
繁叩
叩音
鉦叩
蠅叩
叩付
叩殺
引叩
叩鉦
叩頭百拝
眼叩
御叩頭
叩門
叩戸
...