効果かうくわ)” の例文
旧字:效果
成程なるほど一旦いつたんひと所有しよいうしたものは、たとひもと自分じぶんのであつたにしろ、かつたにしろ、其所そこめたところで、實際上じつさいじやうにはなん効果かうくわもないはなしちがひなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
抑も辻行灯つじあんどうすたれて電気灯でんきとう光明くわうみやう赫灼かくしやくとして闇夜やみよなき明治めいぢ小説せうせつ社会しやくわいに於ける影響えいきやう如何いかん。『戯作げさく』と云へる襤褸ぼろぎ『文学ぶんがく』といふかむりけしだけにても其効果かうくわいちゞるしくだいなるはらる。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
御米およねすゝめどほりかみつたはうが、結局つまりあらたにする効果かうくわがあつたのを、つめたい空氣くうきなかで、宗助そうすけ自覺じかくした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)