“電気灯”のいろいろな読み方と例文
旧字:電氣燈
読み方割合
でんきとう66.7%
でんき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是より一行又かはさかのぼり、れて河岸かはぎし露泊ろはくす、此日や白樺の樹皮をぎ来りて之を数本の竹上にはさみ、火をてんずれば其明ながら電気灯でんきとうの如し、鹽原君其下そのしたに在りて
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
抑も辻行灯つじあんどうすたれて電気灯でんきとう光明くわうみやう赫灼かくしやくとして闇夜やみよなき明治めいぢ小説せうせつ社会しやくわいに於ける影響えいきやう如何いかん。『戯作げさく』と云へる襤褸ぼろぎ『文学ぶんがく』といふかむりけしだけにても其効果かうくわいちゞるしくだいなるはらる。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
夜見た処は女の横顔プロフイルの様に月光と電気灯でんきとで美くしく、昼間一瞥し去つた所は汚ない芥蘚病ひぜんやみの乞食の背部せなかを見るやうで醜かつたにせよ
新橋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
夜だつたから猶更東京近しとの暗示が何となく神秘に聞えて、街から街へ殖えてゆく電気灯でんきの色までが、一刻一刻に少年のみづみづしい心を腐蝕してゆく中毒症の斑点の様に美くしく見えた。
新橋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)