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仲町
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なかちょう
ふりがな文庫
“
仲町
(
なかちょう
)” の例文
其の頃評判の遊女屋山口七郎右衞門の仮宅は深川
仲町
(
なかちょう
)
で、大した繁昌でございます。仮宅の時には
好
(
よ
)
い花魁を買えることが有りまする。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
買物は
池
(
いけ
)
の
端
(
はた
)
へ出て、
仲町
(
なかちょう
)
へ廻ってするのです。その仲町へ曲る辺に大きな玉子屋があって、そこの品がよいというので、いつも買います。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
柳はくらく花は明るきなかに、
仲町
(
なかちょう
)
、
土橋
(
どばし
)
、表やぐらあたりにはかなり大きな楼も軒をならべて、くだっては裏やぐら、すそつぎ、直助など——。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
供の者は、番頭の平七と、漁師の伊太郎と、
芸妓
(
げいしゃ
)
が三人、年増のおさの、少し若いお国、一番若いお舟、いずれも
仲町
(
なかちょう
)
の良い顔、それに
幇間
(
たいこもち
)
の
理八
(
りはち
)
、これが全部です。
銭形平次捕物控:069 金の鯉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
中形の浴衣に
糸巻崩
(
いとまきくず
)
し
昼夜帯
(
ちゅうやおび
)
の
引掛
(
ひっかけ
)
という様子なり物言いなり
仲町
(
なかちょう
)
の
妓
(
はおり
)
と思う人はあるかも知れぬが、ついぞこの間まで
廓
(
ちょう
)
にいなすった
華魁衆
(
おいらんしゅう
)
とはどうしてどうして気がつくものか。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
それから
松源
(
まつげん
)
や
雁鍋
(
がんなべ
)
のある広小路、狭い
賑
(
にぎ
)
やかな
仲町
(
なかちょう
)
を通って、湯島天神の社内に
這入
(
はい
)
って、陰気な
臭橘寺
(
からたちでら
)
の角を曲がって帰る。しかし仲町を右へ折れて、無縁坂から帰ることもある。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
もとは
仲町
(
なかちょう
)
の羽織芸者で、吉兵衛と好きあって一緒になった仲だが、なんにしても吉兵衛の
甲斐性
(
かいしょう
)
ないのと陰気くさいのにすっかり
愛想
(
あいそ
)
をつかし、急にむかしの生活が恋しくなってきた。
顎十郎捕物帳:18 永代経
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
汝
(
そなた
)
はこのごろ
仲町
(
なかちょう
)
の甲州屋様の御本宅の仕事が済むとすぐに根岸の御別荘のお茶席の方へ廻らせられて居るではないか、
良人
(
うち
)
のも遊ぶは随分好きで汝たちの先に立って騒ぐは毎々なれど
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
前夜
画会
(
がかい
)
の
崩
(
くず
)
れから、
京伝
(
きょうでん
)
、
蜀山
(
しょくさん
)
、それに
燕十
(
えんじゅう
)
の四人で、深川
仲町
(
なかちょう
)
の
松江
(
まつえ
)
で飲んだ酒が
醒
(
さ
)
め切れず、二日酔の頭痛が、やたらに頭を重くするところから、おつねに附けさせた迎い酒の一本を
歌麿懺悔:江戸名人伝
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
お蔦 ええ、
仲町
(
なかちょう
)
の角から、(軽く合掌す)手を合せて。
湯島の境内
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
王子の在へ行って聞きゃア
直
(
すぐ
)
に分るてえますから、実は
其処
(
そこ
)
は
池
(
いけ
)
の
端
(
はた
)
仲町
(
なかちょう
)
の
光明堂
(
こうみょうどう
)
という筆屋の隠居所だそうで、
其家
(
そこ
)
においでなさる方へ上げれば
宜
(
よ
)
いと
云付
(
いいつ
)
かって
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
池の端
仲町
(
なかちょう
)
の江島屋の門口に立った三人は
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
下谷
(
したや
)
があるから上野があって、側に
仲町
(
なかちょう
)
がありまして
上中下
(
じょうちゅうげ
)
と
揃
(
そろ
)
って
居
(
お
)
る。
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
仲
常用漢字
小4
部首:⼈
6画
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“仲”で始まる語句
仲間
仲
仲人
仲違
仲居
仲好
仲店
仲々
仲善
仲働