ナカ)” の例文
もっとも隣りが、那珂郡ですからカミナカだと云う人もありますが、あの近所は方々に神山だの石神などと神の字の在所があるところでね。
「外の女よりはきらい、私が自分でお金をとる様になったら部屋中机のナカ中にまきちらして置いたらと思ってるほどだから……」
芽生 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
その晩は、更けて月がノボつた。身毒は夜ナカにふと目を醒ました。見ると、信吉法師が彼の肩を持つて、揺ぶつてゐたのである。
身毒丸 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
家郷追放カキョウツイホウ吹雪フブキナカツマトワレ、三人サンニンヒシトイ、サダマラズ、ヨロヨロ彷徨ホウコウ衆人蔑視シュウジンベッシマトタル、誠実セイジツ小心ショウシン含羞ガンシュウ、オノレノヒャクウツクシサ、イチズ、高円寺コウエンジウロウロ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
其に入りこみの多い池をメグらし、池の中の島も、飛鳥の宮風に造られて居た。東のナカカド、西のナカカドまで備つて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
東のナカカド、西のナカカドまで備つて居る。どうかすると、庭と申さうより、寛々クワンヽヽヽとした空き地の廣くおありになる宮よりは、もつと手入れが屆いて居さうな氣がする。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
東のナカカド、西のナカカドまで備つて居る。どうかすると、庭と申さうより、寛々クワンヽヽヽとした空き地の廣くおありになる宮よりは、もつと手入れが屆いて居さうな氣がする。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
その頃、國原の水は、水澁ソブ臭く、ツチ濁りして、日のみ子さまのおしのシロに叶ひません。テンの神高天タカマ大御祖オホミオヤ教へ給へと祈らうにも、國ナカは國低し。山々もまんだテン遠し。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
その頃、国原の水は、水渋ソブ臭く、ツチ濁りして、日のみ子さまのおしのシロカナひません。テンの神高天タカマ大御祖オホミオヤ教へ給へと祈らうにも、国ナカは国低し。山々もまんだテン遠し。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その頃、國原の水は、水澁ソブ臭く、ツチ濁りして、日のみ子さまのおしのシロに叶ひません。テンの神 高天タカマ大御祖オホミオヤ教へ給へと祈らうにも、國ナカは國低し。山々もまんだテン遠し。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
……堅磐常磐カキハトキハイハひまつりて、いかし御世に栄えしめまつり、康治元年より始めて、天地日月と共に、照しアカらしましまさむことに、本末モトスヱ傾かず、いかしほこのナカり持ちて
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)