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ちゅうすう
ふりがな文庫
“
中枢
(
ちゅうすう
)” の例文
旧字:
中樞
晩年近く、全く時代の
中枢
(
ちゅうすう
)
を離れ、
寂寥
(
せきりょう
)
の日々を送られたという帝は、
畢竟
(
ひっきょう
)
生涯を大伽藍のために燃焼しつくし給うたのであろう。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
こういう機密な
中枢
(
ちゅうすう
)
部としては、大坂表よりも、坂本のほうが地理的にも時間的にも便であり、使者の往来も、人目立たず、四道八通の利があった。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大君の
御膝下
(
おひざもと
)
、日本の
中枢
(
ちゅうすう
)
と威張る東京人も、子供の様に
尿屎
(
ししばば
)
のあと始末をしてもらうので、田舎の
保姆
(
ばあや
)
の来ようが遅いと、斯様に困ってじれ給うのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
この経は仏教経典の中では王座を占めている経で大乗仏教哲学思想の
中枢
(
ちゅうすう
)
になるものだと言われている。
宝永噴火
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
マンのその言葉は、麻痺した神経にも、鋭く
中枢
(
ちゅうすう
)
にひびいたものか、永田杢次は
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
▼ もっと見る
軍事にかけては、
殆
(
ほと
)
んど天才と言っていい大村は、新政府の
中枢
(
ちゅうすう
)
ともいうべき兵部大輔のこの要職を与えられると一緒に、ますますその
経綸
(
けいりん
)
を発揮して、
縦横無尽
(
じゅうおうむじん
)
の才をふるい出したのである。
流行暗殺節
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
その
際
(
さい
)
何
(
ど
)
うして
男性
(
だんせい
)
女性
(
じょせい
)
の
区別
(
くべつ
)
が
生
(
しょう
)
ずるかと
申
(
もう
)
すことは、
世
(
よ
)
にも
重大
(
じゅうだい
)
なる
神界
(
しんかい
)
の
秘事
(
ひじ
)
でございますが、
要
(
よう
)
するにそれは
男女
(
なんによ
)
何
(
いず
)
れかが
身魂
(
みたま
)
の
中枢
(
ちゅうすう
)
を
受持
(
うけも
)
つかできまる
事
(
こと
)
だそうで、よく
気
(
き
)
をつけて
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
この間、藤原氏の勢力一層はびこり、時に
内訌
(
ないこう
)
はあったが、仲麻呂を中心とする一族はいよいよ強固に政治の
中枢
(
ちゅうすう
)
をかためた。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
が、それはこの時期の傾向であり、ひとり、信長の業でもなく、ただ信長はより徹底し、一貫して、それへ積極的につとめ、
以
(
もっ
)
て、統一の
中枢
(
ちゅうすう
)
となしたものであるともいう。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
敵はその辺りを
中枢
(
ちゅうすう
)
として水陸に充満していた。
船櫓
(
せんろ
)
の鳴るところ旗ひらめき、剣槍のかがやくところ士馬の
声
(
こえ
)
震
(
ふる
)
い、草木もこぞって、国を防ぐために
戦
(
おのの
)
いているかと思われた。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
耳の穴からも、脳の
中枢
(
ちゅうすう
)
へも、どうどうと、暴風のほえるに似た音響がこみ入ってくる。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
視覚は無能になり触覚は
魯鈍
(
ろどん
)
になり、脳の
中枢
(
ちゅうすう
)
はやがて支配する神経に気をつかう必要がなくなって、ただ頭のなかに詰まっている不用物体となってどろんとしておるだけのようです。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「また何かあったのか、どうも軍の
中枢
(
ちゅうすう
)
で、そう毎日紛争があっちゃ困るな」
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼のいるところ、政務の
中枢
(
ちゅうすう
)
となり、彼の
赴
(
おもむ
)
くところ、軍の本営となる。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それすら奇怪なのに、内容はなお、幕府
中枢
(
ちゅうすう
)
の人々を驚愕させた。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
枢
常用漢字
中学
部首:⽊
8画
“中”で始まる語句
中
中央
中間
中空
中々
中宮
中旬
中心
中原
中風