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不取敢
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とりあえず
ふりがな文庫
“
不取敢
(
とりあえず
)” の例文
甥のことを頼んで置いて、自分の家へ引返してから、三吉は
不取敢
(
とりあえず
)
正太へ
宛
(
あ
)
てて書いた。その時は姪のお延と二人ぎりであった。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
相手
(
あいて
)
なしに
妊娠
(
にんしん
)
しないことはよく
判
(
わか
)
って
居
(
お
)
りますので、
不取敢
(
とりあえず
)
私
(
わたくし
)
は
念力
(
ねんりき
)
をこめて、あの
若者
(
わかもの
)
を
三崎
(
みさき
)
の
方
(
ほう
)
へ
呼
(
よ
)
び
寄
(
よ
)
せることに
致
(
いた
)
しました……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
過日
御示
(
おしめし
)
被下
(
くだされ
)
候
(
そうろう
)
貴著
瘠我慢中
(
やせがまんちゅう
)
、
事実
(
じじつ
)
相違之廉
(
そういのかど
)
並
(
ならぴ
)
に
小生之
(
しょうせいの
)
所見
(
しょけん
)
もあらば云々との
御意
(
ぎょい
)
致拝承
(
はいしょういたし
)
候
(
そうろう
)
。昨今
別而
(
べっして
)
多忙
(
たぼう
)
に
付
(
つき
)
いずれ
其中
(
そのうち
)
愚見
(
ぐけん
)
可申述
(
もうしのぶべく
)
候
(
そうろう
)
。
先
(
まず
)
は
不取敢
(
とりあえず
)
回音
(
かいおん
)
如此
(
かくのごとく
)
に候也。
瘠我慢の説:03 書簡
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
、
勝海舟
、
榎本武揚
(著)
ゆえに
不取敢
(
とりあえず
)
その図を先きに出しその文章を後廻しにする事にして断然実行に移す事となり、まずその書名を日本植物志図篇と定めた。これは日本植物志の図の部の意味である。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
恩を着せるようにとられても厭ですが、自分は君の短篇集をちょっと
覗
(
のぞ
)
いてみて、安心していいものがあるように思われましたから、気も軽くなって
不取敢
(
とりあえず
)
お礼を差し上げたのです。
風の便り
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
「や」の字の説明はまだ足りぬが、先ず上陳の如く、切字として、文章の一段落をなし、かつ文字の節略を為すという事が、
不取敢
(
とりあえず
)
ここに説明して置くべき二つの大きな働きであろうと思う。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
返事と、指図と、受取ろう、をほとんど三人に同時に言われて、片手に掴んだ
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
を、くるりと一ツ持直したのを、きょとんとして
眗
(
みまわ
)
したが、
罷
(
まか
)
り違うと殺しそうな、
危険
(
けんのん
)
な方へまず
不取敢
(
とりあえず
)
。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
取るものも
不取敢
(
とりあえず
)
大急ぎで
両国
(
りょうごく
)
駅から
銚子
(
ちょうし
)
行の列車に乗り込んだ。
花束の虫
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
先ずは
不取敢
(
とりあえず
)
昨日の御詫
旁々
(
かたがた
)
斯如
(
かくのごとく
)
に御座候
恐ろしき錯誤
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
まずは
不取敢
(
とりあえず
)
御都合御伺いまで。敬具
岩波茂雄宛書簡:01 一九三一年八月十七日
(新字新仮名)
/
野呂栄太郎
(著)
不取敢
(
とりあえず
)
、相川は椅子を離れた。高く薄暗い灰色の壁に添うて、用事ありげな人々と
摩違
(
すれちが
)
いながら、長い階段を下りて行った。
並木
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「冠省。ただいま原稿拝受。何かのお間違いでございましょう。当社ではおたのみした記憶これ無く、
不取敢
(
とりあえず
)
、別封にて御返送、お受取願い上ます。『英雄文学』編輯部、R。」「謹賀新春。」
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
病院へ着く前に最早あの厳重な門が閉されることを思って、入ることが出来るだろうかとは思ったが、
不取敢
(
とりあえず
)
出掛けた。
追分
(
おいわけ
)
まで車で急がせて、そこで私は電車に移った。
芽生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
不取敢
(
とりあえず
)
、短い葉書を。不一。
風の便り
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
不取敢
(
とりあえず
)
、森彦、宗蔵の二人の兄に妻を引合せて行きたいと思った。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その日、正太は種々な感慨に
耽
(
ふけ
)
った。
不取敢
(
とりあえず
)
叔父へ宛てて、自分もまた男である、素志を貫かずには置かない、という意味を葉書に認めた。仕事をそこそこにして、横手の格子口から塩瀬の店を出た。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
不取敢
(
とりあえず
)
、彼女は嫁の豊世へ
宛
(
あ
)
てて書いた。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
不取敢
(
とりあえず
)
手紙を出した。
船
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
敢
常用漢字
中学
部首:⽁
12画
“不取敢”で始まる語句
不取敢得貴意度