“とりあえず”の漢字の書き方と例文
語句割合
不取敢100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆえに不取敢とりあえずその図を先きに出しその文章を後廻しにする事にして断然実行に移す事となり、まずその書名を日本植物志図篇と定めた。これは日本植物志の図の部の意味である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
恩を着せるようにとられても厭ですが、自分は君の短篇集をちょっとのぞいてみて、安心していいものがあるように思われましたから、気も軽くなって不取敢とりあえずお礼を差し上げたのです。
風の便り (新字新仮名) / 太宰治(著)
「や」の字の説明はまだ足りぬが、先ず上陳の如く、切字として、文章の一段落をなし、かつ文字の節略を為すという事が、不取敢とりあえずここに説明して置くべき二つの大きな働きであろうと思う。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)