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下地
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したぢ
ふりがな文庫
“
下地
(
したぢ
)” の例文
また、
安永中
(
あんえいちう
)
の
続奥
(
ぞくおく
)
の
細道
(
ほそみち
)
には、——
故将堂女体
(
こしやうだうによたい
)
、
甲胄
(
かつちう
)
を
帯
(
たい
)
したる
姿
(
すがた
)
、いと
珍
(
めづ
)
らし、
古
(
ふる
)
き
像
(
ざう
)
にて、
彩色
(
さいしき
)
の
剥
(
は
)
げて、
下地
(
したぢ
)
なる
胡粉
(
ごふん
)
の
白
(
しろ
)
く
見
(
み
)
えたるは。
甲冑堂
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上木屋町
(
かみきやまち
)
のお茶屋で、酒を飲んでゐたら、そこにゐた芸者が一人、むやみにはしやぎ廻つた。それが自分には、どうも
躁狂
(
さうきやう
)
の
下地
(
したぢ
)
らしい気がした。
京都日記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「うん。かうして
輿論
(
よろん
)
を喚起して置いてね。さうして、先生が大学に這入れる
下地
(
したぢ
)
を
作
(
つく
)
る……」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さういふ
間
(
あひだ
)
に
卯平
(
うへい
)
は
鉈
(
なた
)
で
篠
(
しの
)
を
幾
(
いく
)
つかに
裂
(
さ
)
いて
柱
(
はしら
)
と
柱
(
はしら
)
との
間
(
あひだ
)
へ
壁
(
かべ
)
の
下地
(
したぢ
)
に
細
(
こま
)
かな
格子目
(
かうしめ
)
を
編
(
あ
)
んで
居
(
ゐ
)
た。
篠
(
しの
)
は
東隣
(
ひがしどなり
)
の
主人
(
しゆじん
)
から
請
(
こ
)
うて
苦竹
(
まだけ
)
に
交
(
まじ
)
つたのを
後
(
うしろ
)
の
林
(
はやし
)
から
伐
(
き
)
つたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
前日の書に申のこし候こと申上候。先
大蔵謙介
(
おほくらけんすけ
)
(牛ごみの南御徒士町とやら承候)
下地
(
したぢ
)
御とゞけ被下候
賜
(
たまもの
)
もあり。宜奉願上候。下地といへば江戸にては蕎麦の汁などを申候。備後にては由来を
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
処
(
ところ
)
へ
或日
(
あるひ
)
石橋
(
いしばし
)
が来て、
唯
(
たゞ
)
恁
(
かう
)
して
居
(
ゐ
)
るのも
充
(
つま
)
らんから、練習の
為
(
ため
)
に雑誌を
拵
(
こしら
)
へては
奈何
(
どう
)
かと
云
(
い
)
ふのです、いづれも
下地
(
したぢ
)
は
好
(
すき
)
なりで
同意
(
どうい
)
をした、
就
(
つい
)
ては
会員組織
(
くわいゝんそしき
)
にして
同志
(
どうし
)
の文章を
募
(
つの
)
らうと
議決
(
ぎけつ
)
して
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“下地”の意味
《名詞》
菩薩の十地のうち、下等の地位。
地上の世界。
低い身分。
(出典:Wiktionary)
“下地”の解説
下地(したじ)とは、中世日本の荘園や公領において、土地から生み出された収益を上分と言うのに対して土地そのものを指した語。言い換えれば上分=(収益権を含めた)財産権、下地=支配権にあたる。
(出典:Wikipedia)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“下地”で始まる語句
下地子
下地窓
下地研
下地馬
下地総塗