“苦竹”の読み方と例文
読み方割合
まだけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さういふあひだ卯平うへいなたしのいくつかにいてはしらはしらとのあひだかべ下地したぢこまかな格子目かうしめんでた。しの東隣ひがしどなり主人しゆじんからうて苦竹まだけまじつたのをうしろはやしからつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
半蔵と寿平次とは一歩ひとあし先に出た。二人は本陣の裏木戸から、隣家の伏見屋の酒蔵さかぐらについて、暗いほど茂った苦竹まだけ淡竹はちくやぶの横へ出た。寺の方へ通う静かな裏道がそこにある。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
竹といっても中々沢山な種類がありますが、まずその中で淡竹はちく苦竹まだけとが大関です。これがすなわち昔、呉竹くれたけといったものです。くれとはもともと朝鮮の方の名ですけれども、ここでは支那を指しています。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)