万暦ばんれき)” の例文
子孫繁衍はんえんし、万暦ばんれき三十七年には二百余丁よていとなりしこと、松江府しょうこうふの儒学の申文しんぶんに見え、復姓を許されて、方氏また栄ゆるに至れり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
みん万暦ばんれきはじめ閩中みんちゆう連江といふ所の人蛤をわりて玉をたれども不識みしらずこれをる、たまかまの中にあり跳躍をどりあがりしてさだまらず、火光くわくわうそらもゆ里人さとびと火事くわじならんとおどろき来りてこれを救ふ。
唐宋の醇美な彫刻絵画に対して、明は宣徳せんとく嘉靖かせい万暦ばんれき陶瓷とうじ剔紅てっこう填漆てんしつの類を特徴とする。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
龔廷賢きょうていけんそうとする治法を施したのである。曼公、名はりつ杭州こうしゅう仁和県じんわけんの人で、曼公とはそのあざなである。みん万暦ばんれき二十四年のうまれであるから、長崎に来た時は五十八歳であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ある日、先生が好古堂という骨董屋で、万暦ばんれき物のニセモノの小茶碗を手にとりあげて眺めていると、道の左右から自転車にのった男が走ってきて、店の前でカチ合って車を降りて立話をはじめた。
肝臓先生 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
梅園叢書 梅花心易掌中指南 売買極秘 馬関土産 博異記 博物筌はくぶつせん 博聞叢談 博覧古言 八門九星はちもんきゅうせい初学入門 八門遁甲或問鈔はちもんとんこうわくもんしょう 八卦辻占独判断 八宅はったく明鏡弁解 初夢歌合はつゆめうたあわせ 万金産業袋ばんきんすぎわいぶくろ 万物怪異弁断〔怪異弁断〕 万物故事要略 万宝大雑書ばんぽうおおざっしょ 万宝全書 万宝鄙事記ひじき 万暦ばんれき大雑書三世相大全
妖怪学講義:02 緒言 (新字新仮名) / 井上円了(著)
敬の言にして用いらるれば、燕王けだし志を得ざるのみ。万暦ばんれきに至りて、御史ぎょし屠叔方としゅくほう奏して敬の墓を表しを立つ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
みん万暦ばんれきはじめ閩中みんちゆう連江といふ所の人蛤をわりて玉をたれども不識みしらずこれをる、たまかまの中にあり跳躍をどりあがりしてさだまらず、火光くわくわうそらもゆ里人さとびと火事くわじならんとおどろき来りてこれを救ふ。
しかるに廟諡びょうしを得たもうこと無く、正徳しょうとく万暦ばんれき崇禎すうていの間、事しば/\議せられて、しかついに行われず、みん亡び、しん起りて、乾隆けんりゅう元年に至って、はじめて恭憫恵きょうびんけい皇帝というおくりなを得たまえり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)