“よみぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黄泉路30.8%
黄泉23.1%
冥途15.4%
冥土7.7%
冥路7.7%
暝土7.7%
黄泉地7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あゝくらき黄泉路よみぢの巌に、 その小きもて得なんや。
文語詩稿 五十篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
正太郎今はして九六黄泉よみぢをしたへども九七招魂せうこんの法をももとむる方なく、仰ぎて古郷ふるさとをおもへば、かへりて地下ちかよりも遠きここちせられ、九八前にわたりなく、うしろみちをうしなひ
かんなを持つては好く削らんことを思ふ心の尊さは金にも銀にもたぐへ難きを、僅に残す便宜よすがも無くて徒らに北邙ほくばうの土にうづめ、冥途よみぢつとと齎し去らしめんこと思へば憫然あはれ至極なり、良馬しゆうを得ざるの悲み
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
さりにける不仕合せもつゞけば續くものにて惣領そうりやうの松吉も風邪かぜの心地とて打臥しが是も程なく冥土よみぢの客となりしかば跡に殘りし母とよめの悲歎云うばかりなく涙に暮果くれはて暗夜あんや燈火ともしび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「もうそ、そ、そんな事……言つて……くれるな! 冥路よみぢさはりだ。両箇ふたりが一処に死なれりや、それで不足は無いとして、外の事なんぞは念はずに、お静、お互に喜んで死なうよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
すれば私は心地よく、うねうねの暝土よみぢの径を昇りゆく。
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
此事こゝかしこにつたきこえて話柄はなしのたねとしけるが、こゝろざしあるものゝいふやう、源教がもちしかの髪の毛をうづ石塔せきたふたて供養くやうせば、お菊が幽魂いうこん黄泉地よみぢのかげにもよろこびなんといひいだししに