“まつか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マツカ
語句割合
眞赤36.9%
真赤29.8%
真紅20.2%
眞紅8.3%
真赧1.2%
松賀1.2%
眞赧1.2%
真向1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やあきたねどぶだ。おそろしい石灰いしばひだ。ひどみちだ。三階さんがいがあるぜ、浴衣ゆかたばかしの土用干どようぼしか、夜具やぐうら眞赤まつかな、なん棧橋さんばし突立つツたつてら。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
山内は顔を真赤まつかにして会釈して、不即不離つかずはなれずの間隔をとつて、いかにも窮屈らしい足調あしどりで、十間許り前方まへをチヨコ/\と歩いた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「三八七番、この真紅まつかつらは何だ。」「それは私の顔で御座います。」「何で描いた。」「水蜜桃の腐れたので描きました。」
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
眞紅まつかな奴が枝も裂けさうになつてるのへ、眞先に僕が木登りして、漸々やう/\手が林檎に屆く所まで登つた時「誰だ」つてノソ/\出て來たのは、そら、あの畑番の六助爺だよ。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
其辺そこらの軒下や繁みのなかからは、内証話ないしようばなしや、接吻キツスに夢中になつてゐた雀や山鳩やが慌てて真赧まつかな顔をして飛び出した。
そして検校の眼が見えないばかりに真赧まつかになつた顔を見られずに済む事も出来る。
このあたり裏道うらみちけて、松村まつむら小松こまつ松賀町まつかちやう——松賀まつかなにも、鶴賀つるかよこなまるにはおよばないが、町々まち/\もふさはしい、小揚連中こあげれんぢう住居すまひそろひ、それ、問屋向とんやむき番頭ばんとう手代てだい、もうそれ不心得ふこゝろえなのが
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
厄介やくかいな、不注意な子だこと! そして、何をしてゐるの? すつかり眞赧まつかになつてまるでおいたをしようとしてゐたやうぢやないの? 窓をけて、何をするつもりだつたの?」
老人は大変不機嫌で、僕を振り向くと真向まつかうから云ふのだ。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)