“しんく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シンク
語句割合
真紅47.8%
辛苦25.4%
深紅13.0%
眞紅9.4%
心垢1.4%
親句0.7%
赤紅0.7%
身口0.7%
身躯0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
霧は林をかすめて飛び、道をよこぎつて又た林に入り、真紅しんくに染つた木の葉は枝を離れて二片三片馬車を追ふて舞ふ。御者ぎよしや一鞭いちべん強く加へて
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
そして楼蘭ろうらんを中心とする一帯の発掘に惨憺さんたんたる辛苦しんくをなめた上に、更に楼蘭を起点とする古代支那路線をたずね、「塩の結晶の耀かがや無涯むがい曠野こうや
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
やや大柄な童女が深紅しんくあこめを着、紫苑しおん色の厚織物の服を下に着て、赤朽葉くちば色の汗袗かざみを上にした姿で、廊の縁側を通り渡殿わたどの反橋そりはしを越えて持って来た。
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
眞紅しんくとなりしとき、死に臨めるピラーモがティスベの名を聞き目を開きてつらつら彼を見しごとく 三七—三九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ないし、いやしくも、いまだその心垢しんくを滅せざれば、無数生死の千変万化あるなり。これによりて、幽霊ここに死し、かしこに生まるることあり。たとうれば、人のその屋廬おくろを移易するがごとし
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
全体の変化に注意すること最も肝心かんじんなり。一句々々の附具合つけぐあいも歌仙に比すれば親句しんく(ぴつたりと附きたる句)多かるべし。しからざれば窮屈なる百韻となりをはらん。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
(目犍連の再度の言葉をきっかけに、阿難、娘に取り縋られたまま、宙釣りになって空中へ上って行く。之を目がけて老女口より赤紅しんくの焔を長く吐き上げる。)
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
身口しんくの不浄をきらわぬ行にて易行往生えぎょうおうじょうと申し候なり。ただし心をきよくして申すを。第一の行と申し候なり。人をも左様に御すすめ候べし。ゆめゆめこの御心は。いよいよつよくならせ給え候べし
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それもそのはず、葉れをそよがしつつ、のそ、のそ、と巨大な身躯しんくに背うねりを見せながら近づいて来る生き物がある。満身は金毛黒斑きんもうこくふ、針のごとき鼻端びたんの毛と、鏡のような双眸そうぼう
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)