“たちど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
立停46.7%
立佇15.0%
立留13.3%
立止11.7%
立所5.0%
立處3.3%
停止3.3%
佇立1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あっしの先に立ったチイちゃんは、一町ばかり行った処の薄暗い町角に在るポストの下で立停たちどまりましたから、あっしもその横で立停まって巻煙草に火をけました。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
と云い云い立佇たちどまって眺めたり、そのまま通り過ぎて行ったりした。翁の存在を誇りとして仰いでいた福岡人士の気持ちがよくわかる。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
ぐにこたへて、坂上さかがみのまゝ立留たちどまつて、振向ふりむいた……ひやりとかたからすくみながら、矢庭やにはえるいぬに、(畜生ちくしやう、)とて擬勢ぎせいしめ意氣組いきぐみである。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と不意を喰ったゆき子が立止たちどまるよりはやく、その男はさっと踏みこんだと思うと、持っていた黒い布をいきなりゆき子の頭へ冠せ、恐ろしい力で抱きすくめた。
劇団「笑う妖魔」 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「フム学問々々とお言いだけれども、立身出世すればこそ学問だ。居所いど立所たちど迷惑まごつくようじゃア、ちっとばかし書物ほんが読めたッてねっから難有味ありがたみがない」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
氷の皮なる幸なき者の中ひとり叫びて我等にいひけるは、あゝ非道にして最後の立處たちどに罪なはれたる魂等よ 一〇九—一一一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
貴郎あなたわたしのおねがひかなへて下すつて。』と言はれて気がき、銀之助は停止たちどまつた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
私はこちらの路次の入口のところに佇立たちどまって「ははあ」とばかりその様子を見ながら、心の中で
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)