“たゝず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
45.6%
41.8%
佇立11.4%
停立1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
箪笥の前に小柄な女がたゝずんでいた。年の頃は二十七、八で、男勝りを思わせるような顔は蒼醒めて、眼は訴えるように潤んでいた。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
かど背戸せどきよながれのきたか二本柳ふたもとやなぎ、——青柳あをやぎ繁茂しげり——こゝにたゝずみ、あの背戸せど團扇うちはつた、姿すがたおもはれます。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
西八條より還御せられたる中宮の御輿おんこし、今しも宮門を入りしを見、と本意なげに跡見送りて門前に佇立たゝずみける。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
余は通り過ぎて振りかへり、暫し停立たゝずんで居ると、突然間近なる一軒の障子がいて一人の男がつと現はれた。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)