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たちとゞま
や、
巡査が
徐々と
窓の
傍を
通つて
行つた、
怪しいぞ、やゝ、
又誰か
二人家の
前に
立留つてゐる、
何故默つてゐるのだらうか?
時立留つて
四方を
屹と
見てあ
すると
其處で
院長は六
號室で
有ると
聞き、
庭から
直に
別室に
入り、
玄關の
間に
立留ると、
丁度恁云ふ
話聲が
聞えたので。
と、
施て
立留つて
室内の
人々を
眴して
昂然として
今にも
何か
重大な
事を
云はんとするやうな
身構へをする。
別離の言葉を
交換したり、ある時は一つところに
佇立つて、
是から
将来のことを話して聞せたり、ある時は又た
霙の降るなかを出て、
枯々な岸の柳の下に立つて