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立佇
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たちど
ふりがな文庫
“
立佇
(
たちど
)” の例文
すると間もなく彼の
立佇
(
たちど
)
まっていた処から四五本目の、古い枕木の一方が、彼の体重を支えかねてグイグイと
砂利
(
ざり
)
の中へ傾き込んだ。
木魂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
と云い云い
立佇
(
たちど
)
まって眺めたり、そのまま通り過ぎて行ったりした。翁の存在を誇りとして仰いでいた福岡人士の気持ちがよくわかる。
梅津只円翁伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
そうしてその間をモウすこし行くと、見晴らしのいい高い線路に出る白い
標識柱
(
レベル
)
の前にピッタリと
立佇
(
たちど
)
まっている彼自身を発見したのであった。
木魂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私の直ぐ傍に
立佇
(
たちど
)
まった正木博士は、リノリウムの床の上を、北側から南側へコツリコツリと往復しながら
咳一咳
(
がいいちがい
)
した。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかも学校まではまだ五
基米
(
キロ
)
以上あるのだから、
愚図愚図
(
ぐずぐず
)
すると時間の余裕が無くなるかも知れない……だから俺はここに
立佇
(
たちど
)
まって考えていたのだ。
木魂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
時々
立佇
(
たちど
)
まって仰ぎ見ると、雪空は綺麗に晴れ渡って、眼も遥かな頭の上の峯々には朝日が桃色に映じていた。
眼を開く
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私は思わず
襟
(
えり
)
を正した。それは
立佇
(
たちど
)
まっている
中
(
うち
)
にヒシヒシと沁み迫まって来る寒気のせいではなかった。
戦場
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
花壇の方向へスタスタと立ち去ろうとした……が……又もピッタリと
立佇
(
たちど
)
まって振り返った。
白菊
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
と赤猪口兵衛が両手を打合わせて
立佇
(
たちど
)
まった。口をアングリと開いて良助の顔を見守った。
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
蘭奢待
(
らんじゃたい
)
の
芳香
(
かおり
)
、
四隣
(
あたり
)
を払うて、水を打ったような人垣の間を、しずりもずりと来かかる折から、よろよろと前にのめり出た銀之丞、千六の二人の姿に眼を止めた満月は、思わずハッと
立佇
(
たちど
)
まった。
名娼満月
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
全身汗にまみれて、息を切らした。そうして胸が苦しくなって、眼がまわりそうになって来た時、突然に、前を
遮
(
さえぎ
)
る雑木藪の抵抗を感じなくなったので、彼はヒョロヒョロとよろめいて
立佇
(
たちど
)
まった。
笑う唖女
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
佇
漢検1級
部首:⼈
7画
“立”で始まる語句
立
立派
立退
立停
立場
立上
立出
立竦
立籠
立塞