“たちと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
太刀取20.0%
立佇20.0%
太刀執20.0%
太刀把20.0%
立停20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから、あさっての太刀取たちとりは呂宋兵衛るそんべえやくをおおせつかって、都田川みやこだがわ刑場けいじょうで、その三人の首をることになっている
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お覚悟かくごなさい! 太刀取たちとりの民蔵たみぞうが君命によってみしるしはもうしうけた」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
裲襠うちかけ、眼も眩ゆく、白く小さき素足痛々しげに荒莚あらむしろを踏みて、真鍮の木履ぼくりに似たる踏絵の一列に近付き来りしが、小さき唇をそと噛みしめて其の前に立佇たちとまり
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何事やらむと立佇たちとまれば慌しく四隣あたりを見まはし、鮮やかなる和語に声をひそめつゝ、御頼み申上げ度き一儀あり。げて吾が寝泊りする処まで御足労賜はりてむやと、ひたすらに三拝九拝する様なり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
太刀執たちとりは、そちたちにまかせる。——まずこの執権しっけんの御奉書を読みきかせ、すみやかに、刑を執りおこなってしまうのだ。わしは近くでは見るにたえん。ここにいて、検分しておる。早くいたせ」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太刀把たちとりの武士は、十歩ほど退いて後ろに突ッ立っていた。すでに太刀は抜かれ、やいばは掛け水を待つばかりだったのだ。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むか廊下らうかから早足はやあしで、すた/\来懸きかゝつた女中ぢよちゆう一人ひとり雪枝ゆきえ立停たちとまつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)