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ぐわいこく
父さんが
遠い
外國の
方から
歸つた
時、
太郎や
次郎への
土産話にと
思ひまして、いろ/\な
旅のお
話をまとめたのが、
父さんの『
幼きものに』でした。
彼はしばらく
奈美子と
同棲してゐた
郷里の
世帯をたゝんで、
外国へわたる
準備を
整へるために、その
時二人で
上京して、
竹村の
近くに
宿を
取つてゐた。
彼は
何となくいら/\してゐた。
真面目ならざる
宗教家とは、
直接間接に
外国伝道会社の
補助に
与かり居りながら
外国宣教師を
悪口批難するものなり、
社界の
先導者を以て自ら
任じ居りながら
社界に
引摺られつゝ行くものなり