“くわんすゐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
灌水66.7%
湲水33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さく三十七ねん十二ぐわつ某夜ばうやことなりき、れいごと灌水くわんすゐへてじよくねむりきしもなく、何者なにものきたりて七福しちふくあたふとげたりとゆめむ。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
たうとう私たちはあのテラスから見えてゐた町外れの果樹園まで行き着くやうになりました。土語でセギアスと云つてゐる灌水くわんすゐ用の堀の、幾すぢとなくめぐつてゐる単調な果樹園です。
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)
冬時とうじこのかは灌水くわんすゐおこなふには、あらかじ身體しんたいるゝに孔穴こうけつこほりやぶりてまうき、朝夕あさゆふこの孔穴こうけつぼつして灌水くわんすゐおこなふ。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
斗滿川とまむがはいへ半町餘はんちやうよところり。朝夕あさゆふ灌水くわんすゐおもむくに、如何いかなる嚴寒げんかん大雪おほゆきこういへども、浴衣ゆかたまとひ、草履ざうり穿うがつのみにて、何等なんら防寒具ばうかんぐもちゐず。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
黄昏たそがれ家を出で、暫らく水際に歩してた田辺に迷ふ。螢火漸く薄くして稲苗まさに長ぜんとす。涼風葉をうごかして湲水くわんすゐ音を和し、村歌起るところに機杼きじよを聴く。
客居偶録 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)