灌水くわんすゐ)” の例文
さく三十七ねん十二ぐわつ某夜ばうやことなりき、れいごと灌水くわんすゐへてじよくねむりきしもなく、何者なにものきたりて七福しちふくあたふとげたりとゆめむ。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
たうとう私たちはあのテラスから見えてゐた町外れの果樹園まで行き着くやうになりました。土語でセギアスと云つてゐる灌水くわんすゐ用の堀の、幾すぢとなくめぐつてゐる単調な果樹園です。
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)
冬時とうじこのかは灌水くわんすゐおこなふには、あらかじ身體しんたいるゝに孔穴こうけつこほりやぶりてまうき、朝夕あさゆふこの孔穴こうけつぼつして灌水くわんすゐおこなふ。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
斗滿川とまむがはいへ半町餘はんちやうよところり。朝夕あさゆふ灌水くわんすゐおもむくに、如何いかなる嚴寒げんかん大雪おほゆきこういへども、浴衣ゆかたまとひ、草履ざうり穿うがつのみにて、何等なんら防寒具ばうかんぐもちゐず。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)