“かんすい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カンスイ
語句割合
鹹水24.1%
灌水20.7%
韓遂13.8%
鼾睡10.3%
完遂6.9%
甘睡6.9%
酣睡6.9%
酣酔6.9%
寒衰3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
滿潮河口に浸入すれば河水と相衝き小波を揚げて明に一線を畫す、之を潮目といふ。蓋し淡水と鹹水かんすいとを相分つの意なり。
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それは八月下旬から九月上旬へかけて、鹹水かんすいに別れ淡水に志して、かつてわが生まれた故郷へ旅するのである。
魔味洗心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
それどころか、機中の完全な保温装置と、僕の熱心な灌水かんすいとによつて、バラは刻一刻と生気を増して行つたのだ。
わが心の女 (新字旧仮名) / 神西清(著)
揚子江と灌水かんすいの間の土地では、蛙の神を祭ってひどくあがめるので、ほこらの中にはたくさんの蛙がいて、大きいのは籠ほどあるものさえある。
青蛙神 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「——しからば、張繍ちょうしゅう張魯ちょうろ韓遂かんすいなどの人々はいかがですか。彼らもみな英雄とはいえませんか」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左の手を斬り落された韓遂かんすいを西涼侯に封じ、また彼と共に降参した楊秋ようしゅう、侯選なども、列侯に加えて、それには、
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
臥榻がとうのかたわら、他人の鼾睡かんすいをゆるさず……」
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
またかつて暑月において一古廟の中に遊ぶ。三、四はいあり。地にむしろして鼾睡かんすいす。かたわらに西瓜あり。劈開へきかいして未だ食わず。張また指さして盗としてとらう。はたしてしかり。
「島の誰かが合図をするだろう、僕らは今の責務せきむ完遂かんすいしようじゃないか」
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
目の前が急に暗くなった。ぼくは台の上で身体をふるわせ、歎き悲しんだ。折角せっかくりっぱな国際放送機の部分品となって、大東亜戦争完遂かんすいに蔭ながら一役を勤めることが出来ると思ったのに。
もくねじ (新字新仮名) / 海野十三(著)
飽食と甘睡かんすいとを以て、空耗すべきにあらず、いずくんぞ自然の大堂に詣でて、造花の威厳を讃せざる、天人間によこたはれる契点を山なりとすれば、山の天職たるけだし重く
山を讃する文 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
その福寿草も開き切ってしまいそうな暖かい初春の陽が、櫺子れんじの窓いッぱいにさしこんで、蒲団ふとんの上に日かげの縞目しまめを描いていますが、その陽光と了戒の刀に枕元を守られている当の人は、春眠暁を知らずという甘睡かんすいの度を超えて、こんこんとしたまま、いつまで醒めよう気色けしきも見えません。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ましてその中で酣睡かんすいむさぼるなどということは、あり得べきことではありません。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
忠実なる昼の勤労の疲れを味わう人は、夜の酣睡かんすいをほしいままにし得るの特権がある。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その中に彼は、自分の幸福にたいする感謝を、仕合わせでない人々にたいする憐れみを、事物の無常さから来るもの悲しい甘い感情を、生きることの酣酔かんすいを、交えていた。
ある時は酣酔かんすいした人のように、一日も二日も眠り続けた。我等の肉体はある意味から言えば絶えず病みつつあるのかも知れない。それを忘れていられるほど平素あまり寝たことの無い私は、こういう場合に自分で自分の身体を持てあました。ある時はもっと重い病でも待受けるような心持で、床の上に眼がめることがあった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)