-
トップ
>
-
がくかう
其の
中に、
一人、でつぷりと
太つた、
肉づきの
可い、
西洋人のお
媼さんの、
黒い
服を
裾長に
練るのが
居ました。
何處か
宗教の
學校らしい。
午餐に
勘次が
戻つて、
復口中の
粗剛い
飯粒を
噛みながら
走つた
後へ
與吉は
鼻緒の
緩んだ
下駄をから/\と
引きずつて
學校から
歸つて
來た。
「三
年ばかりあちらで
学校へ
入りたまへ。そしてみつちり
勉強して
来た
方がいゝね。」
竹村はさう
言つて、
作家としてよりも、
寧ろもつと
広い
意味の
修業を
彼に
要望した。