“あにぎみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
兄君100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また松島海軍大佐まつしまかいぐんたいさ令妹れいまいなるかれ夫人ふじんにはまだ面會めんくわいはせぬが、兄君あにぎみ病床やまひ見舞みまはんがめに、暫時しばしでもその良君おつとわかれげ、いとけなたづさへて、浪風なみかぜあら萬里ばんりたびおもむくとは仲々なか/\殊勝しゆしようなる振舞ふるまひよと
馬廻うままはりに美男びなんきこえはれど、つき雲井くもゐちり六三ろくさなんとして此戀このこひなりたちけん、ゆめばかりなるちぎ兄君あにぎみにかヽりて、遠乘とほのり歸路かへりみち野末のずゑ茶店ちやてんをんなはらひて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
尋ぬると云も不審いぶかしそれは置て兄君あにぎみ喜内樣にも澤井の父樣にも御機嫌きげんよきか物堅いお生れながらお兄樣は早三十にも成給へば御内方でも迎へ給ひしか樣子は如何にと問懸とひかくれば友次郎ももろともにたえて久敷古郷こきやうの樣子少しも早く聞度と云れて忠八兎や云ん角や云んとむねの中一人くるしめ居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)