“げた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下駄93.5%
2.0%
下踏0.8%
木屐0.8%
足駄0.8%
0.4%
下足0.4%
不駄0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父はもう片足の下駄げたを手に取っていた。そしてそれで母を撲りつけた。その上、母の胸倉むなぐらつかんで、崖下がけしたき落すと母をおどかした。
舟は両国の中程の橋げたに引っ掛けて居たが、本人は土左衛門になって、百本ぐいで見付かった
かやうの所いづかたにもあるゆゑに下踏げたくぎをならべうち蹉跌すべらざるためとす。唐土もろこしにては是をるゐとて山にのぼるにすべらざるはきものとす、るゐ和訓わくんカンジキとあり。
門松かどまつは雪の中へたて七五三しめかざりは雪ののきに引わたす。礼者れいしや木屐げたをはき、従者とも藁靴わらぐつなり。
はいていた高足駄げたが脱げて戸へ当たる、身体はころころと庭へ転がり出す。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「橋の向うの三さうの矢は、皆んな橋げたの間から飛んで來ましたが、四本目の今度の矢は、土手の方角から飛んで來たことになります」
「曲者は二人ゐる筈はありません。それに川に浮ぶ船を一々調べるわけにも參りません。取あへず、橋げたの下を搜すことにいたしたいと思ひます——が」
第一、順と見えて、六十を越えたろう、白髪しらがのおばあさんが下足げたを預るのに、二人分に、洋杖ステッキと蝙蝠傘を添えて、これが無料で、蝦蟇口がまぐちひねった一樹の心づけに、手も触れない。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ら、はあらねえともね」おつたは蕎麥そば種子の一ぱいらけたには遠慮ゑんりよもなく一直線ちよくせん不駄げたあとをつけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
何千部何万部刷ろうとも失われた一冊は日本文化に取っては一冊の世界的知識の損失であると、感慨一時に湧いて来たが、周囲の人声やげたの音に忽ち消されて了った。
おぼれる時、彼方此方へ打つかつたんですね。兩國の橋げたとか、百本ぐひとか、こんなぶちを拵へるものが澤山ありますよ」