“かっこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
確乎49.4%
括弧17.6%
掻込11.8%
羯鼓8.2%
下駄2.4%
各戸2.4%
確固2.4%
恰好1.2%
渇虎1.2%
駆込1.2%
駈込1.2%
駒下駄1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして同じ敵対国にたいしては、常に重きをなしているから無言の防塁ぼうるいはつねに織田の後方を確乎かっことして扶翼ふよくしている。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ漫遊なりと答えけるに、かくなんじらを拘引こういんするは、確乎かっこたる見込みこみありての事なり、未練らしう包み隠さずして
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
「いき」は安価なる現実の提立ていりつを無視し、実生活に大胆なる括弧かっこを施し、超然として中和の空気を吸いながら、無目的なまた無関心な自律的遊戯をしている。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
ヨット倶楽部の下に(ただし一そう)と括弧かっこで註がついているのは、新設だからまだ一艘しかないという意味なんだろう。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
上野発水戸行の汽車は午前十時と聴いたので、さっそく朝飯を掻込かっこみ、雨を冒して停車場ステーションへ駆け着けてみると、一行いっこう連中まだ誰も見えず、読売新聞の小泉君、雄弁会の大沢君など、肝腎の出発隊より先に見送りに来ている。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
色の小白い、眼の赤味立った、細い体を膳の上にのしかけて、せっせと飯を掻込かっこんで居る恭二のピクピクする「こめかみ」や条をつけた様な頸足しを見て居るうちに、栄蔵の心には、一種の、今までに経験しなかった愛情が湧き上った。
栄蔵の死 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
笛や羯鼓かっこや竪琴の音も絶えて、七絃琴は糸が切れたように顫えてきこえた。
哀々あいあいたる銅角どうかくを吹き、羯鼓かっこを打ち鳴らし、鉦板しょうばんをたたいて行く——葬送の音楽が悲しげに闇を流れた。兵馬みな黙し、野面を蕭々しょうしょうと風もく。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こんな小さな下駄かっこ穿いて——」と復た、子の無い豊世がめずらしそうに言った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
住民は各戸かっこ蕎麦そば大豆だいずの若干量を紙袋に入れて持参し、帰りには牛王福杖ごおうふくづえなどを貰って来て耕地の端に刺す。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
一方フランクのオルガン奏者としての名声は次第に高まり、一八五八年にはサンクロティルド教会のオルガン奏者の地位を得、ほとんど終世この職に踏みとどまって、オルガニストとして確固かっこたる名声を保ち続けた。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
昼間でも電気ともさんならんような薄暗い部屋の一番すみの方にすわってなさって、なんせ風通しの悪い上にお腹にいろいろなもん詰めてなさるよって、ずくずくに汗かいてはあはあ息してなさる恰好かっこいうたら
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
今度は忍足ではない、彼は堂々と裏へ廻ったが果して光は大きかった、これ実に暗黒洞中の一道の光明——渇虎かっこの清泉——。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)
己に親孝行な娘が一人有っての、今年十七になるお久てえもんだが、今日吉原の角海老へ駆込かっこんでって、親父が行立ちませんから何うか私の身体を買っておくんなさい、親父への意見にもなりましょうからって、娘が身を売って呉れた金が此処にるんだが、其の身の代をそっくりお前に遣るんだ、己んとこの娘は
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おやマア何とまア見違え申しやすようにでかくおなんなすってマア、何処においでなせえましたかえ、五六日めえに勇助どんがおらうち駈込かっこんで来ましてネ、お嬢さまは此方へねえかと云うから
「これは、これは、おうようこそや。……今の、あがばなを覗いたら、見事な駒下駄かっこがあったでの。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)