“かっこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
確乎50.0%
括弧18.3%
掻込12.2%
羯鼓8.5%
各戸2.4%
確固2.4%
下駄1.2%
恰好1.2%
駆込1.2%
駈込1.2%
(他:1)1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田中は今夜親友に相談して、明日か明後日までに確乎かっこたる返事をもたらそうと言って、一先ひとまず帰った。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
男はいわば相手の本心の底までも貫くような目つきでじっと彼をながめながら、おごそかな確乎かっこたる調子で答えた。
ヨット倶楽部の下に(ただし一そう)と括弧かっこで註がついているのは、新設だからまだ一艘しかないという意味なんだろう。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
括弧かっこの中でいうべき事かも知れないが、年齢としを取った今日こんにちでも、私にはよくこんな現象が起ってくる。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
台所で一知が茶漬を掻込かっこんでいるらしい物音に耳を澄ますと、直ぐにしゃがんで、片手で砥石を持上げてみた。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
と差配になったのが地声で甲走かんばしった。が、それでも、ぞろぞろぞろぞろと口で言い言い三人、指二本で掻込かっこ仕形しかた
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
音楽の音はかすかではあるが美妙びみょう律呂りつりょを持っている。楽器は羯鼓かっこと笛らしい。かねの音も時々聞こえる。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして花片の散り落ちるように、また漏刻ろうこくの時を刻むように羯鼓かっこの音が点々を打って行くのである。
雑記(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
住民は各戸かっこ蕎麦そば大豆だいずの若干量を紙袋に入れて持参し、帰りには牛王福杖ごおうふくづえなどを貰って来て耕地の端に刺す。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
はたして、その日の午後になると、この部落へ、いような落武者おちむしゃの一隊がぞろぞろとはいってきた。各戸かっこの防ぎを蹴破けやぶって、
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
恐らくは何人なんびとといえども、おのが身にかえりみてこの問題を提出したならば、確固かっこたる答えをし得るものはあるまいと思う。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
一方フランクのオルガン奏者としての名声は次第に高まり、一八五八年にはサンクロティルド教会のオルガン奏者の地位を得、ほとんど終世この職に踏みとどまって、オルガニストとして確固かっこたる名声を保ち続けた。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
「こんな小さな下駄かっこ穿いて——」と復た、子の無い豊世がめずらしそうに言った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
夫はビクリとして飛び上るような恰好かっこしましてんけど、その時私はわッと泣きながらテーブルに俯伏うつぶしてしまいましてん。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
でも何とのう不満足に思うてなさる様子でしたので、「そんなら一ぺんあんたのはだかの恰好かっこ見せて欲しいなあ」いいますと、「そら、見せたげてもかめへんわ」と
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
己に親孝行な娘が一人有っての、今年十七になるお久てえもんだが、今日吉原の角海老へ駆込かっこんでって、親父が行立ちませんから何うか私の身体を買っておくんなさい、親父への意見にもなりましょうからって、娘が身を売って呉れた金が此処にるんだが、其の身の代をそっくりお前に遣るんだ、己んとこの娘は
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おやマア何とまア見違え申しやすようにでかくおなんなすってマア、何処においでなせえましたかえ、五六日めえに勇助どんがおらうち駈込かっこんで来ましてネ、お嬢さまは此方へねえかと云うから
「これは、これは、おうようこそや。……今の、あがばなを覗いたら、見事な駒下駄かっこがあったでの。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)