)” の例文
新字:
うしてつてまゐります品物しなものらないと、ひどいんですぜ、そりや、んだり、つたり、ポカ/\でさ。我又不善擇人參可否われまたにんじんのかひをえらぶことをよくせず
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
昨夜ゆうべもすがらしづかねぶりて、今朝けされよりいちはなけにさまし、かほあらかみでつけて着物きものもみづからりしを取出とりいだ
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
可愛かはいさうに景氣けいきのよいこゑ肺臟はいざうからこゑいたのは十ねんぶりのやうながして、自分じぶんおもはず立上たちあがつた。れば友人いうじんM君エムくんである。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
逆手さかてもちまゝうしなひてたふたりしかば是は何事なにごとならんと氣付きつけあたへて樣子やうすきく敵討かたきうちなりと申ゆゑ半左衞門はんざゑもんおほいに驚き早々さう/\町役人ちやうやくにん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うち母親おふくろあてにしてゐるのだから、ちやんと持つてかへつて、二錢でも三錢でももちよくもらへ、と、おぢいさんは首をふつた。
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
これならばひめるにちがひない、きっと自分じぶんひめのお婿むこさんになれるだらうなどゝかんがへて、おほめかしにめかしんでかけました。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
結局けつきよく麻雀界マアジヤンかいから抹殺まつさつされるにいたつたなどははなは殷鑑ゐんかんとほからざるものとして、その心根こゝろねあはれさ、ぼくへてにくにさへならない。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
パリス いづれも名譽めいよ家柄いへがらであらせらるゝに、ひさしう確執なかたがひをなされたはおどくでござった。ときに、吾等われら申入まうしいれたこと御返答ごへんたふは?
達磨だるまはそれぎり話題わだいのぼらなかつたが、これがいとくちになつて、三にんめしまで無邪氣むじやき長閑のどかはなしをつゞけた。仕舞しまひ小六ころくへて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
諸君しよくん御經驗ごけいけんであらうが此樣こんときにはとてもねむられるものではない、いらだてばいらだほどまなこえてむねにはさま/″\の妄想もうざう往來わうらいする。
地震ぢしん場合ばあひ崖下がいか危險きけんなことはいふまでもない。横須賀停車場よこすかていしやばまへつたものは、其處そこ崖下がけした石地藏いしじぞうてるをづくであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
餘所よそをんな大抵たいてい綺麗きれいあかおびめて、ぐるりとからげた衣物きものすそおびむすしたれて只管ひたすら後姿うしろすがたにするのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
つて、それ引揚ひきあげたが、如何どうつてえられぬので、ふたゝ談判だんぱんかうとおもつてると、友人いうじん眉山子びさんしれい自殺じさつ
B あゝ、あれは駄目だめだよ。葉書はがきまいぐらゐの短文たんぶんで、ちよつといた面白おもしろことやう名士めいしいくらもないからな。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
わたし——わたしちひさなむすめよ』とつてあいちやんは、一にちうち何遍なんべん變化へんくわしたことをおもして、顧慮うしろめたいやうながしました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
近所きんじよ子供こどもなかで、あそんでけないのは、問屋とんやの三らうさんに、おとなりのおゆうさんでした。この人達ひとたちとうさんとおなどしでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
新秋しんしうもちいゝかぜすだれとほしてく、それが呼吸氣管こきうきくわんまれて、酸素さんそになり、動脈どうみやく調子てうしよくつ………そのあぢはへない。
ねこ (旧字旧仮名) / 北村兼子(著)
わたしはまたこのときも、うしなつてしまつたのでせう。やつとあたりをまはしたときには、をつとはもうしばられたまま、とうにいきえてゐました。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
四月頃しがつごろには、野茨のばらはなくものです。このにほひがまた非常ひじようによろしい。かぜなどにつれてにほつてると、なんだか新鮮しんせんのするものです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
失敬しつけいな!』と、一言ひとことさけぶなりドクトルはまどはう退け。『全體ぜんたい貴方々あなたがた這麼失敬こんなしつけいことつてゐて、自分じぶんではかんのですか。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『あなたはいま重態ぢうたいなんですから、おをおちつけて、しづかにしてゐなければいけませんのよ、此處ここ? 此處ここですか……』
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
なかで、内安堂寺町うちあんだうじまち町醫まちい中田玄竹なかだげんちくだけが、ひどくつて、但馬守たじまのかみこゝろ玄竹げんちくまるあたまなければ、けつしてうごくことがなくなつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
これのおてらをよくると、みなさんはいろ/\つくかたちがつてゐるてんがわかり、またむかし建築けんちくがいかにも出來できてゐることにがつくのですが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
(ホ)灌木帶かんぼくたい偃松帶はひまつたい)。 えぞまつやとゞまつの針葉樹林しんようじゆりんてそのさきうつると、きゆうひかりつよく、あたりはぱっとあかるくなつたようながします。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
そして馬鹿ばかにえらいとおもツてゐた自分が、馬鹿にけちなつまらないものになツて了ツて、何にもが無くなツて了ふ………爲る氣が無いのでは無い
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
『えゝ。』と、まちわらひながらこたえたが、彼女かれ自分じぶん昔淋むかしさびしい少女時代せうぢよじだいのことははなさなかつた。そしてがついたやうに、またまどそとをのぞいた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
いまいままでりつめてゐた一寸ちよつとゆるんで、彼女かのぢよは一安心あんしんのためにがつかりしてしまつたのである。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
〔譯〕人心のれいは、しゆとす。氣はたいに之れつるものなり。凡そ事を爲すに、氣を以て先導せんだうと爲さば、則ち擧體きよたい失措しつそ無し。技能ぎのう工藝こうげいも、亦皆かくの如し。
だからおれが止せといふのに、手前がつまらねえ娑婆しやばを出して、云はずとも好いことをべら/\しやべつたもんだから、到頭こんなことになつてしまつたのだ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
なんのためだとおもふと、しづめる妙法めうはふで——露骨ろこつに、これを説明せつめいすると、やきもちしづめ——そのしぶさ、ゆかしさ、到底たうてい女人藝術げいじゆつ同人どうじんなどの、かんがへつくところのものではない。
「そんなことは御座いません。若い時分から、むらで癇の強い人でしたが、近頃はもう何を申上げて居るか、自分でも時々わからなくなることがあるやうでございます」
かずらざる無學むがくひとには、一時いちじおどろかすの不便ふべんあらん文盲人もんまうじん不便ふべんどくながらかへりみるにいとまあらず。其便不便そのべんふべんしばらさしをき、かく日輪にちりんもとなり、つきつきものなり。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
「私、隨分變つていらつしやると思ひますの。あの方は隨分むらでぶつきらぼうですわ。」
「あ。なほりました。」實際じつさいりよはこれまで頭痛づつうがする、頭痛づつうがするとにしてゐて、どうしてもなほらせずにゐた頭痛づつうを、坊主ばうずみづられて、がしてしまつたのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
それがなんだかよくもしないで、仲間なかまづかれないやうに、そのまま、そつとすなをかけて、らないかほをしてえしました。あとでて、ひとりでそれをべやうとおもつて。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
さうしてまたなぜ、ここへ君自身きみじしんのペンで序文じよぶんかなかつたのだ。きみ自分じぶんかないばかりに、ぼくにこんなかないことをかれてしまふぢやないか。だが、ぼくだつてこまるのだよ。
「三つの宝」序に代へて (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
もしこの二人ふたりんでしまつても、おぢさんはまだ/\おとしはしまい。それは元氣げんききみたちが大勢たいぜいゐてくれるからだ。それほどおぢさんはきみたちを、自分じぶんのやうにおもつてゐる。
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
おもふにコロボツクルは適當のいしたる時、又はきたる時に、必要以外ひつえういぐわい石鏃せきぞくつくき之を土器其他の入れ物にをさめて後日の豫備よびとし或は物品交換ぶつぴんかうくわんの用にきようする爲たくはきしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
何事なにごと自分じぶん勇氣ゆうきおこし、むづかしいことでもわからないことでもなんでも自分じぶんしゆなつてするでなければけつしてもの上達じやうたつしません。どうも今日こんにち女學生ぢよがくせいには兎角とかく自主獨立じしゆどくりつといふこゝろとぼしいであります。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
冬に慣れにしは結び
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
すると鸚鵡あうむがついて
鸚鵡:(フランス) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
蝦蟆がまいて立曇たちくも
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
をつけて
歌時計:童謡集 (旧字旧仮名) / 水谷まさる(著)
と、息切いきぎれのするまぶたさつと、めたちからはひつて、鸚鵡あうむむねしたとおもふ、くちばしもがいてけて、カツキとんだ小指こゆび一節ひとふし
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
隨分ずゐぶん厭味いやみ出來できあがつて、いゝ骨頂こつちやうやつではないか、れは親方おやかた息子むすこだけれど彼奴あいつばかりはうしても主人しゆじんとはおもはれない
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此地方このちほう砂丘さきゆう地震ぢしんならずとも崩壞ほうかいすることがあるのだから、地震ぢしんさいして注意ちゆういすべきは當然とうぜんであるけれども、平日へいじつおいてもをつけ
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
たちまち、うしほ泡立あわだち、なみ逆卷さかまいて、其邊そのへん海嘯つなみせたやう光景くわうけいわたくし一生懸命いつせうけんめい鐵鎖てつさにぎめて、此處こゝ千番せんばん一番いちばんんだ。
さら取直とりなをして、暗黒々あんこく/\岩窟内がんくつないてらると、奧壁おくかべちかくにあたつてる、る、ひとほねらしいもの泥土でいどまりながらよこたはつてえる。
どうぞしてものにせうとまっしゃるのぢゃが、あのよなひとふよりは、わし蟾蜍ひきがへるうたはうがましぢゃ、とうてな、あの蟾蜍ひきがへるに。
それでかれいまさうがついてても身體からだ養生やうじやうをしなくてはならぬといふことが一ぱうるのでそれがおもほどにはいかなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)