“平日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いつも36.7%
ふだん22.4%
へいじつ16.3%
いつ8.2%
つね6.1%
しじゅう2.0%
なみひ2.0%
ひごろ2.0%
ひらび2.0%
ウイクデイス2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
學生がくせい平日いつもよりはかず不足ふそくであつた。不審ふしんことには、自分じぶんより三四さんよまへかへつてゐるべきはず安井やすゐかほさへ何處どこにもえなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「今日は平日ふだんのあたしじゃあない。この姿を見て下さい。この袈裟の手前としても、いざこざなしに話をしましょう」
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
大通りの町々と云っても、平日へいじつは寂しいもので——その当時は相当に賑やかいと思っていたのであるが——人通りもまた少なかった。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
込絡こんがらかつた足音が聞えて、上島と長野が連立つて入つて來た。上島は平日いつにない元氣で
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
一番鶏いちばんどり二番鶏を耳たしかに聞いて朝も平日つねよりははよう起き、含嗽手水うがいちょうずに見ぬ夢を洗って熱茶一杯に酒の残り香を払う折しも
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その時分四十位の中柄ちゅうがらの男で勢いの好い、職人はだで、平日しじゅうどてらを着ていた。おかみさんが、弟子のそばで裁縫しごとをしていたものだ。
やみ夜更よふけにひとりかへるわたぶね殘月ざんげつのあしたに渡る夏の朝、雪の日、暴風雨あらしの日、風趣おもむきはあつてもはなしはない。平日なみひの並のはなしのひとつふたつが、手帳のはしに殘つてゐる。
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
れば平日ひごろまでに臆病おくびやうならざるはいも、船出ふなでさいかく縁起えんぎいはひ、御幣ごへいかつぐもおほかり。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たとへ平日ひらびに訪ねて行つても、いつも、片栗粉でつくつたキッセリの冷たくなつたやつのやうな色あひの、薄手の羅紗で仕立てた寛衣バラホンをまとつてお客を迎へるがの
「職工が、日曜服サンデイドレス平日ウイクデイスに着てゐるやうで惨めだから」とも書いてあつた。
ツーン湖のほとり (新字旧仮名) / 中谷宇吉郎(著)