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斥
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さ
ふりがな文庫
“
斥
(
さ
)” の例文
その名を
斥
(
さ
)
さんは憚あれど、同郷人の中に事を好む人ありて、余が屡〻芝居に出入して、女優と交るといふことを、官長の許に報じつ。
舞姫
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
謝名城
(
ジナグスク
)
(
大宜味
(
オホギミ
)
村)の
海神祭
(
ウンジヤミ
)
のおもろには「ねらやじゆ〔潮〕
満
(
サ
)
すい、みなと〔湊〕じゆ
満
(
ミチ
)
ゆい……」とあつて、沖あひの事を
斥
(
さ
)
すらしい。
琉球の宗教
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
抑〻
(
そも/\
)
わが見し洞窟はいかなる處なりしぞ。舟人の物語に、この石門の奧に光りかゞやくところありといひしは、わが
漂
(
たゞよ
)
ひ着きし別天地を
斥
(
さ
)
して言へるにはあらざるか。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
他の二つの場合(前に
陳
(
の
)
べたるものを
斥
(
さ
)
す)も今
憶
(
おも
)
ひ出だし候てだに心
跳
(
をど
)
りせらるゝ一種の光明、
慰藉
(
ゐしや
)
に候へども、先日御話いたしし実験は、最も神秘的にして
亦
(
また
)
最も明瞭に
予が見神の実験
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
頭に這入る事を
斥
(
さ
)
すにも、這入らない事を斥すにも
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
▼ もっと見る
その名を
斥
(
さ
)
さんは
憚
(
はゞかり
)
あれど、同郷人の中に事を好む人ありて、余が
屡〻
(
しば/\
)
芝居に出入して、女優と交るといふことを、官長の
許
(
もと
)
に報じつ。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
故山と言うのは、浄土を
斥
(
さ
)
しているものと思えるが、尚意の重複するものが示されて、慧心院の故郷、二上山の
麓
(
ふもと
)
を言うていることにもなりそうだ。
山越しの阿弥陀像の画因
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
ヘスペリアは
希臘
(
ギリシア
)
語、晩國、西國の義なり。或は伊太利を
斥
(
さ
)
して言ひ、或は
西班牙
(
スパニア
)
を斥して言ふ。されどこゝには、希臘神話にヘスペリアといふ女神ありて、西方の林檎園を守れるを謂ふならん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
神達に殺して供える生物を、何とも
斥
(
さ
)
して
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
ましてや貴人は今は世に亡き
御方
(
おんかた
)
である。あからさまにその人を
斥
(
さ
)
さずに、ほぼその事を
記
(
しる
)
すのは、あるいは
妨
(
さまたげ
)
がなかろうか。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
みち・ひな(山本信哉氏などは、あがたをも、同類に考へてゐる)と言ふ
語
(
ことば
)
は、元はよそ国・
他国
(
ヒトクニ
)
位の積りが、遠隔の地方を
斥
(
さ
)
す様になつたとも考へられる。
万葉びとの生活
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
若者の名は
斥
(
さ
)
して言うまでも
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
砂糖屋でいた頃も、
八百屋
(
やおや
)
、
肴屋
(
さかなや
)
にお前と呼ぶことを遠慮したが、当時はまだその
辞
(
ことば
)
を
紆曲
(
うきょく
)
にして
直
(
ただち
)
に相手を
斥
(
さ
)
して呼ぶことを避けていた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
万葉びとと呼ぶのは、此間に、此国土の上に現れて、様々な生活を遂げた人の総べてを
斥
(
さ
)
す。
啻
(
ただ
)
に万葉集の作者として、名を廿巻のどこかに止めて居る人に限るのではない。
万葉びとの生活
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
経籍訪古志に「酌源堂亦蔵此本、紙墨頗精」と云つてあるのが即後者で、榛軒の詩中に
斥
(
さ
)
す所である。今其所在を知らない。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
錦里先生は茶山を
斥
(
さ
)
し、蘇門の高士は
栗陰
(
りついん
)
を斥したのである。服は服部だとして、服部栗陰の何人なるかは未だ考へない。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
アイルランドとスコットランドとから起つて、ヨオロッパ一般に行はれるやうになつた
dûn
(
ドユウン
)
といふ
語
(
ことば
)
は、かういふ処を
斥
(
さ
)
して言ふのである。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
その名を
斥
(
さ
)
さんは
憚
(
はばか
)
りあれど、同郷人の中に事を好む人ありて、余がしばしば芝居に出入りして、女優と交わるということを、官長のもとに報じつ。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
父忠兵衛も牧も、少女の意の
斥
(
さ
)
す所を
暁
(
さと
)
っていたが、父は
憚
(
はばか
)
って
肯
(
あえ
)
て制せず、牧は
懾
(
おそ
)
れて咎めることが出来なかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
第八市野迷庵、第九余語古庵は
斥
(
さ
)
す所が明白である。第十服都某は葌斎集の
栗陰
(
りついん
)
か。第十一松崎某は茶山が其詩を賞してゐる。恐くは
慊堂
(
かうだう
)
であらう。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
自分が何の悪い事もしていぬのに、
余所
(
よそ
)
から迫害を受けなくてはならぬようになる。それを苦痛として感ずる。悔やしいとはこの苦痛を
斥
(
さ
)
すのである。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
これは此手紙の中の難句で、
句讀
(
くとう
)
次第でどうにも讀み得られるが、わたくしは水府もの下で切つて、丸燒は前年七月の眞志屋の丸燒を
斥
(
さ
)
すものとしたい。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
しかし
所謂
(
いわゆる
)
危険なる洋書とはそんな物を
斥
(
さ
)
して言っているのではない。
沈黙の塔
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
疇昔
(
ちゅうせき
)
の日わたくしは
鹿嶋屋清兵衛
(
かじまやせいべえ
)
さんの逸事に本づいて、「百物語」を
著
(
あらわ
)
した。文中わたくしの鹿嶋屋を
斥
(
さ
)
す
詞
(
ことば
)
に、やや論讃に類するものがあった時、一の批評家がわたくしの「僭越」を責めた。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
太守様と云ったのは、当主土佐守豊範を
斥
(
さ
)
したのである。
堺事件
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
斥
常用漢字
中学
部首:⽄
5画
“斥”を含む語句
斥候
擯斥
排斥
斥候隊
指斥
貶斥
弁斥
推斥
攘斥
教頭排斥
斥候櫓
斥候長
斥候頭
斥罵
此斥候
潮斥