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ちゃぶだい
ふりがな文庫
“
食卓
(
ちゃぶだい
)” の例文
お
兄
(
にい
)
さんも、お
姉
(
ねえ
)
さんも、お
母
(
かあ
)
さんも、
食卓
(
ちゃぶだい
)
のまわりで、いろいろのお
話
(
はなし
)
をして、
笑
(
わら
)
っていらしたときに、いちばん
小
(
ちい
)
さい
政
(
まさ
)
ちゃんが
ペスをさがしに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お杉は
己
(
じぶん
)
の
盃
(
さかずき
)
へ酒を
注
(
つ
)
ぎながら、汚い
食卓
(
ちゃぶだい
)
の
向前
(
むこうがわ
)
にいる長吉の方を見た。眼の不自由な長吉は、空になった盃を前へ出していた。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
かしげてゐました。わたくしに宛てた継子さんの手紙は、もうすつかり書いてしまつて、
状袋
(
じょうぶくろ
)
に入れたまゝで
食卓
(
ちゃぶだい
)
の上に置いてありました。
停車場の少女:――「近代異妖編」
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
しばらくすると、
食卓
(
ちゃぶだい
)
がランプの下に立てられた。新吉はしきりに興奮したような調子で、「酒をつけろ酒をつけろ。」とお作に
呶鳴
(
どな
)
った。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「いわば、お儀式用の宝ものといっていいね、時ならない
食卓
(
ちゃぶだい
)
に乗ったって、何も気味の悪いことはないよ。」
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「まあ
台所
(
だいどこ
)
で使う
食卓
(
ちゃぶだい
)
か、たかだか
新
(
あら
)
の
鉄瓶
(
てつびん
)
ぐらいしか、あんな所じゃ買えたもんじゃありません」と云った。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
食卓
(
ちゃぶだい
)
の上には微暗い電燈がさがっていた。主翁はその電燈の
球
(
たま
)
をちょと見た
後
(
あと
)
で、右側をちらと見た。そこには
庖厨
(
かって
)
の方へ出て往く障子があった。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
継子さんは
食卓
(
ちゃぶだい
)
の上にうつ伏してゐるので、初めはなにか考へてゐるのかと思つたのですが、どうも様子が
可怪
(
おかし
)
いので、声をかけても返事がない。
停車場の少女:――「近代異妖編」
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ほっとした
草臥
(
くたび
)
れた
態
(
なり
)
で、
真中
(
まんなか
)
に三方から取巻いた
食卓
(
ちゃぶだい
)
の上には、茶道具の左右に、真新しい、
擂粉木
(
すりこぎ
)
、および
杓子
(
しゃくし
)
となんいう、世の
宝貝
(
たからもの
)
の中に、最も興がった
剽軽
(
ひょうきん
)
ものが揃って乗っていて
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
山田はこう云って
食卓
(
ちゃぶだい
)
越しに眼をやった。三十前後の
微髭
(
うすひげ
)
の生えた
精悍
(
せいかん
)
な眼つきをした男が坐っていた。
中古
(
ちゅうぶる
)
になった
仙台平
(
せんだいひら
)
の
袴
(
はかま
)
の
襞
(
ひだ
)
が見えていた。
雨夜続志
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
この話をしている我々三人は、マレー半島の一角に横たわっている小さい島——シンガポールの町の、ある料理屋の三階に
食卓
(
ちゃぶだい
)
を取りまいているのであった。
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お杉は手にしていた
盃
(
さかずき
)
を投げつけた。盃は長吉の
額
(
ひたい
)
に当って
食卓
(
ちゃぶだい
)
の上にある漬物の皿の中へ落ちた。音蔵は手を出してその盃を
遮
(
さえぎ
)
ろうとしたがおそかった。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
さうして、
食卓
(
ちゃぶだい
)
にむかつて手紙をかき始めたさうです。その手紙はわたくしに宛てたもので、自分だけが後に残つてわたくし一人を先へ帰した
云訳
(
いいわけ
)
が長々と書いてありました。
停車場の少女:――「近代異妖編」
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「絹漉ですか」主翁はこう云って、
食卓
(
ちゃぶだい
)
の向うでとうに
飯
(
めし
)
をすまして
行火
(
あんか
)
にあたっている女房の方を見て、「絹漉とおっしゃるのだ、まだ少し残っているのだな」
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そうして、
食卓
(
ちゃぶだい
)
にむかって手紙をかき始めたそうです。その手紙はわたくしにあてたもので、自分だけが後に残ってわたくし一人を先へ帰した言いわけが長々と書いてありました。
停車場の少女
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そこには足の低い
食卓
(
ちゃぶだい
)
が置いてあった。秀夫は
昨夜
(
ゆうべ
)
客のいた処はここであったなと思いながら
艫
(
とも
)
を背にしてすわった。そのうちに女は引かえして往って
火鉢
(
ひばち
)
を持って来た。
牡蠣船
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
小さい
食卓
(
ちゃぶだい
)
の上でその第一冊から読みはじめた。
西瓜
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
主翁は怖ろしさに
呼吸
(
いき
)
が詰るように思った。彼は
食卓
(
ちゃぶだい
)
へ
縋
(
すが
)
りつくように
凭
(
もた
)
れたが、
四辺
(
あたり
)
が気になるのでやっとの思いで土間の方を見てから、その
後
(
あと
)
で右の方の
障子
(
しょうじ
)
を見た。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
丹前の前には円い
食卓
(
ちゃぶだい
)
があった。その食卓を中心にして右側にいるのは、三十前後のセルの
袴
(
はかま
)
を
穿
(
は
)
いた壮士風の男であった。それはばかに長くした
揉
(
もみ
)
あげの毛が眼だっていた。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
秀夫はそう云い云い
食卓
(
ちゃぶだい
)
の前へ坐った。
牡蠣船
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
食
常用漢字
小2
部首:⾷
9画
卓
常用漢字
中学
部首:⼗
8画
“食卓”で始まる語句
食卓布
食卓掛
食卓語
食卓越
食卓作法
食卓掛布