飛乘とびの)” の例文
新字:飛乗
疾風しつぷうごとけてくだん狂人きちがひが、あしからちう飛乘とびのらうとしたれると、づんとつて、屋根やねよりたかく、火山くわざんいはごと刎上はねあげられて、五體ごたいくだいた。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
手前てまへひいさまが御親類ごしんるゐがたのお廟所たまやらせらるゝをるやいなや、驛馬はやうま飛乘とびのっておらせにまゐりました。此樣このやうしいお使つかひ命置おほせおかせられた役目やくめゆゑでござります、御免ごめんなされませい。
とになし渡り求むる阿部川の此方の岸へつくふね飛乘とびの機會とたんうしろからヤレ待居まちをらう重五郎と追駈おつかけ來るは別人ならず江尻えじりの宿の落破戸ならずもの儀右衞門と云男なりいとも白妙が馴染客なじみきやくにて是迄多くの金銀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
飛乘とびの瞬間しゆんかんかほは、あへくち海鼠なまこふくんだやうであつた。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)