風土ふうど)” の例文
風俗ふうぞく派手はででない、をんなこのみ濃厚のうこうではない、かみかざりあかいものはすくなく、みなこゝろするともなく、風土ふうどふくしてるのであらう。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
れが實際問題じつさいもんだいになると、土地とち状態じやうたい風土ふうど關係くわんけい住者ぢうしや身分みぶん境遇きやうぐう趣味しゆみ性癖せいへき資産しさん家族かぞく職業しよくげふその種々雜多しゆ/″\ざつた素因そいん混亂こんらんしてたがひあい交渉かうせうするので
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
地理学とは日本国中はもちろん世界万国の風土ふうど道案内なり。究理学とは天地万物の性質を見て、その働きを知る学問なり。歴史とは年代記のくわしきものにて万国古今の有様を詮索する書物なり。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あゝ、まぼろしのなつかしい、空蝉うつせみのかやうな風土ふうどは、かへつてうつくしいものをさんするのか、柳屋やなぎや艶麗あでやか姿すがたえる。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
おな風土ふうどでも、ひと年齡ねんれいによつて適否てきひちがふ、おな年齡ねんれいでも體質たいしつ職業等しよくげふとうしたがつ選擇せんたくちがふ。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
これ山川さんせん風土ふうど氣候等きこうとう地理的關係ちりてきくわんけいしからしむるところであつて、すべてのものはじんまりとしてり、したがつて化物ばけものみな小規模せうきもである。希臘ぎりしやかみみな人間にんげんはづかにおばけはあるが、こわくないおばけである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)