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つらつき
ふりがな文庫
“
面付
(
つらつき
)” の例文
見た目はよくはないが、その
面付
(
つらつき
)
から察すれば実に
性根
(
しょうね
)
のしっかりした奴らです。これならきっと軍艦でも動かせるよ。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
「みんなは知りませんが、そう云った奴の
面付
(
つらつき
)
だけは
記憶
(
おぼ
)
えています。色の黒い、
痘痕
(
あばた
)
のある、
瘠
(
や
)
せこけた
拙
(
まず
)
い面でした。朝鮮人かも知れません」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この猫も
本
(
も
)
とは皆川町時代に何処からか
紛
(
まぐ
)
れ込んで来た迷い猫であって、毛並から
面付
(
つらつき
)
までが余り
宜
(
よ
)
くなかった。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
甚「とぼけやアがって此畜生め、
先刻
(
さっき
)
鎌を出したら
手前
(
てめえ
)
の
面付
(
つらつき
)
は変ったぜ、殺したら殺したと云えよ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と言わぬばかりの高慢の
面付
(
つらつき
)
が
癪
(
しゃく
)
に
触
(
さわ
)
って
耐
(
たま
)
らなかったが、其を
彼此
(
かれこれ
)
言うと、局量が狭いと言われる。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
若
(
も
)
しこの婆さんの笑いが毒々しい笑いで、
面付
(
つらつき
)
が
獰悪
(
どうあく
)
であったら私はこの時、
憤怒
(
ふんど
)
して
擲
(
なぐ
)
り
飛
(
とば
)
したかも知れない。いくら怖しいといったって、たかが
老耄
(
おいぼれ
)
た
婆
(
ばばあ
)
でないか。
老婆
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
俺
(
お
)
ら
朝
(
あさ
)
つぱら
出掛
(
でかけ
)
つちやつてまあだ
行逢
(
えきや
)
えもしねえから、どうするつちんだか
分
(
わか
)
んねえが、どうせ
甘
(
うめ
)
え
面付
(
つらつき
)
もしちや
居
(
え
)
らんめえな、
此
(
こ
)
んで
怪我
(
けが
)
なんぞさせてえゝ
心持
(
こゝろもち
)
ぢやあんめえな
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
だが、困つた事には、醜い
面付
(
つらつき
)
をした者は、
何
(
ど
)
うかすると心までが
僻
(
ひが
)
んで来る。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
ある農家の前に差し掛かった時など、ここでも確かに我が一行に驚いて盆踊りを止めたものと見え、七、八人の男女はキョトンとした
面付
(
つらつき
)
をして立っておったが、我等の変テコな
扮装
(
いでたち
)
を見て
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
苦力頭は、鼻もヒッカケない
面付
(
つらつき
)
で俺を冷たく無視した。苦力達がさんざ朝飯を食い始めたが、誰も俺にマントウの
一片
(
ひとかけ
)
らも突き出そうとしなかった。俺は喰えというまで手を出すまいと覚悟した。
苦力頭の表情
(新字新仮名)
/
里村欣三
(著)
おまけに眼鏡を忘れて来ている
面付
(
つらつき
)
のまずい事。
分捕
(
ぶんどり
)
スコップに洋服を着せたってモウすこしは立派に見えるだろう。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ここで斬るのじゃないかという
面付
(
つらつき
)
で、先に立っている奴が白い歯を
剥
(
む
)
き出して冷笑しいしい、チラリチラリとワシの顔を振り返りおったのには顔負けがしたよ。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
特権階級を気取るつもりらしく、ヤタラに銀狐の剥製か何かを首に巻いているが、その銀狐の
面付
(
つらつき
)
の方が、直ぐお隣の御面相よりもよっぽどシャンなんだから滑稽じゃないか。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“面”で始まる語句
面
面白
面影
面目
面持
面喰
面倒
面色
面長
面当