辯護べんご)” の例文
新字:弁護
しか崖丈がけだけ大丈夫だいぢやうぶです。どんなことがあつたつてえつこはねえんだからと、あたか自分じぶんのものを辯護べんごでもするやうりきんでかへつてつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
で、まちでは病院びやうゐん這麼有樣こんなありさまらぬのではく、一そう棒大ぼうだいにして亂次だらしいことを評判ひやうばんしてゐたが、これたいしては人々ひと/″\いたつて冷淡れいたんなもので、むし病院びやうゐん辯護べんごをしてゐたくらゐ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
にいさんも隨分ずゐぶん呑氣のんきね」と小六ころくはういて、なかをつと辯護べんごするやうつた。宗助そうすけ細君さいくんから茶碗ちやわん受取うけとつて、一言ひとこと辯解べんかいもなく食事しよくじはじめた。小六ころく正式せいしきはしげた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御米およね夫程それほどでもないと、辯護べんごしなければならなかつた。けれども實際じつさいだれもゐない晝間ひるまのうちなどに、あまりかほあかくしてかへつてられるのが、不安ふあんだつたのである。宗助そうすけそれなりはふつていた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)