赤色あかいろ)” の例文
こちらからると、なすや、きゅうりや、大根だいこんなどが、店先みせさきにならべられて、午後ごご赤色あかいろをしたひかりけていました。
眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それから十一時すぎ迄代助は読書してゐた。が不図ダヌンチオと云ふ人が、自分のいへ部屋へやを、青色あをいろ赤色あかいろわかつて装飾してゐると云ふ話を思ひ出した。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
我々は是に膏藥こうやくの類を入るる事有れどコロボツクルは之を以て入れとせしなり。赤色あかいろを入れたるままのはまぐり貝は大森貝塚かいづかより數個發見はつけんされたり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
さてこの埴輪はにわはどういふものかといひますと、ほそ刷毛目はけめせんのはひつた赤色あかいろ素燒すやきでありまして、人間にんげんぞうはたいてい二三尺にさんじやくくらゐのたかさで、男子だんしもあり婦人ふじんもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ねんばかりまへのことである、まちは、まだ赤色あかいろのリボンをかけた少女せうぢよですこやかに自由じいう身體からだで、いま現在げんざいのやうな未來みらいることなどは、ゆめにもおもふことなくクローバーのはら
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
現代人の好んで用ゆる煉瓦の赤色あかいろと松杉の如き植物の濃く強き緑色りょくしょくと、光線の烈しき日本固有の藍色らんしょくの空とは何たる永遠の不調和であろう。日本の自然はことごとく強い色彩を持っている。
(第六回、打製類のくだり及び第八回、貝殼器の條を見よ。)繪具の原料とおもはるる赤色あかいろ物質のかたま
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
小にぎて用を爲さざる物有り、赤色あかいろ色料しよくれうりて明かに裝飾かざりを加へし物有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)