血氣けつき)” の例文
新字:血気
そんでもお内儀かみさん、わしや卯平うへいことみじめせてんのが他人ひとのこつても忌々敷いめえましいんでさ、わしや血氣けつきころから卯平うへいたあ棒組ぼうぐみ仕事しごともしたんでがすが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
取より早くオヽ合點がつてんと受止つゝ強氣がうき無慚むざんに打合に年は寄ても我慢がまんの九郎兵衞茲に專途せんどと戰へども血氣けつきさかんの曲者に薙立なぎたてられて堪得たまりえず流石の九郎兵衞蹣々よろ/\よろめく處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
むかしから、落人おちうど七騎しちき相場さうばきまつたが、これは大國たいこく討手うつてである。五十萬石ごじふまんごくたゝかふに、きりもちひとつはなさけない。が、討死うちじに覺悟かくごもせずに、血氣けつきまかせて馳向はせむかつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其上そのうへ體質たいしつ割合わりあひ精力せいりよくがつゞくから、わか血氣けつきまかせて大抵たいていことはする。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わうとなすべしとありければ、血氣けつきはや
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
われら血氣けつきで、なにふ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
見られて此手紙このてがみは平兵衞の手跡しゆせき相違無さうゐなきまた斯樣かやうよき手掛りが有ながら何故なにゆゑ先に檢使のせつ差出さぬぞこれはなはだ不都合の次第しだいなりと尋らるゝに五兵衞はおくせずばにて候わか主人平吉儀は若年者ゆゑ血氣けつきつよく且又家内手代共の中には血氣の若者も大勢たいぜい之あり候により此手紙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)